roricaの殴り書き板。

メモ用紙みたいな

キーボードを入れ替えてみた

UKよりもUS配列派

 

経緯

MacBook Proクラムシェルモードでも使えるようにしたかった。

筆者宅には外付けキーボードは何台かあるのですが、いずれもWindows向けのものなんですよね。

作業デスクのスペースの都合で、稀にMacBook Proクラムシェルモードで使いたくなる時があったのと、この際なのでちゃんとMac用のキーボードを買おうと考えた訳です。

 

キーボードを探す

現在使用しているMacBook Proは整備品のため、キーボードは日本語JIS配列です。

いつかブログに書こうかと思っている内容ですが、現在使用しているM2 Pro MacBook Proは来年秋以降に買い替えの予定があり、その際は新品でUS配列にカスタムすることを検討しています。そうでなくても日本語JIS配列はあまり見た目がよろしくないのでUS配列のキーボードを探すことにしました。

 

買ったのはこれ

LogicoolのMX Keys Mini for Macを購入。

KX700MPGでカラーはペイルグレーです。

今回コレを選んだ理由ですが、Mac向けで入手性がよく、マルチペアリングに対応しており、US配列で入手性が良いものがこれくらいだからです。

一応有象無象に手を出せば選択肢は広がりますが、有象無象は有象無象なのでどれを選べば良いかわからない、そんなものの選定に時間をかけるくらいならLogicoolの多少高くてもしっかりしたキーボードを選んだ方が良いという判断です。

 

良いところ

キーバックライトを搭載していること、Mac向けキーに限定しているため見た目が良いこと、マルチペアリングに対応していること。

 

気になるところ

思っていたよりもキーストロークが深かった。筆者は浅めのキーが好みなので打鍵にやや違和感があります。

 

どっちとも言えないところ

対応USBレシーバーがLogi Boltであること。現状はUSBレシーバーは使わずにBluetoothのみでの使用予定なので問題ありませんが、Logi BoltはUnifyingと互換性がないためやや面倒なんですよね。また、このキーボードはLogi Boltレシーバーが付属していません。

テンキーがないこと。これは別途Bluetoothの外付けテンキーを使用すること前提で、キーボード側をコンパクトにするためにあえてテンキーレスを選んでいます。テンキー自体は多用しているのであれば便利であったことは間違い無いですが、メリットでもありデメリットでもあるのでこちらに書きました。テンキーレスで後悔はしていません。

 

今後の使い道

まずMacBook Pro単体運用時は普通に本体のキーボードで使用予定です。クラムシェルモードで使う時だけMX Keys miniを使用する予定です。

また、マルチペアリングが使用できるのでiPadともペアリングしています。3つ目のペアリング枠が空きですが、別に余らせる分には問題ないためしばらくはこのまま使用します。iPhoneとのペアリングも検討しましたが、自宅でわざわざiPhoneでキーボード使うような作業は思いつかないため特に設定していません。

 

Surfaceのキーボードも交換したくなった

見出し通り、ついでにキーボード交換が比較的容易なSurfaceでもキーを交換することにしました。

筆者はUS配列だろうがJIS配列だろうがタイピングは大して速くなく、どちらにしようが混在していようがパフォーマンスに差が出ないためJIS配列のままでも良かった。

他方Surface Pro 9はマトモな後継機種が現状出ておらず乗り換え先が無いため、かなり長期使用になる可能性があります。そのため、できるだけ使いやすいように早い段階でカスタマイズしてしまおうと思った訳です。

というか、筆者的にJIS配列であるメリットが特にありません。Surface Laptopのキーボードのように、スペースキーの両隣がMacのパクりみたいな配列だったらまだ使いやすいのですが、Surface Pro Signatureキーボードは使いやすくも使いにくくも無い無難な配列なので、だったらUS配列にして見た目をすっきりさせた方が良いです。

 

探す

元から着脱式のため物理的に交換が容易なのは間違いないものの、US配列のSurface Pro Signatureキーボードの入手性は悪いです。頑張って探します。

 

買ったのはこれ

Surface Pro X Signature キーボード

QSW-00021というやつです。

パッケージ見て日本語配列じゃねーかと思ったんですが、パッケージ裏面を見てみると

 

だそうです。紛らわしいわ。

Surfaceに限らないんですが、商品ページは英字配列キーボードの画像で、説明文に「実際の商品は日本語配列です」みたいなあれやめてほしい。キーボードの配列は重要です。USだとRAltキーがあるけど日本語だと削られてるみたいな変更されるときもあるので、商品画像くらい手間惜しまず各国版に合わせてほしいですね。

今回はそれの逆パターンですが、決して安くないキーボード、パッケージ画像の差し替えを惜しむほど利益率ギリギリなんですかね?

さすがに中身はちゃんとUS配列でした。

話を戻しまして筆者が使用しているのはSurface Pro 9ですが、Surface Pro 8/X以降の機種は現状キーボードの互換性が保たれているため、相互に使用可能です。

Surface Pro X発売時に、公式で日本向けに英字配列キーボードを展開していた過去があり、今回のQSW-00021も多分それの一部です。

他にも英字配列であり比較的国内での入手性の良いSurface用キーボードとしてQJW-00021等のSurface Pro キーボードがありますが、コイツらはペンが付属しない上にそもそもペンの充電スペースが無いため、今後ペンを使用する予定がある場合は気をつけましょう。

ところでこれ、実は新品なんですよ。発売からなかなか時間経過しており2019年くらいのロットだと思うのですが、どこで眠ってたんですかね。

 

良いところ

US配列なので表示がすっきりしていて良いです。

キーバックライトも、もちろんついています。

Surface Pro X世代のキーボードなので、現行機で伝染病の如く蔓延しているCopilotキーとかいう邪魔者が無く、使い勝手が良いです。CopilotとかいうMicrosoftの気まぐれでどっちにも転ぶ可能性がある機能でキー一つ占拠されるとか嫌すぎる。転ける転けないの前にまず使わない。

また、特に使う予定はないもののSurfaceスリムペンも手に入りました。

 

気になるところ

Surface Pro X世代のキーボードなので、スタートキーがWindows 10時のデザイン準拠です。細かいところですが、フラットデザインで統一されているキーの中に一つだけ立体表現の入ったヤツがいるのでやや目立つ。今まで使ってたSignatureキーボードから剥がして交換しようかと思ったんですが、JISとUSでスタートキーのサイズが違った。

着脱が微妙にやりにくいとかの仕様は今までのキーと変わらないのであえて触れる要素でもないですかね。

 

予備の外付けキーボードも入れ替えることにした

この際なので予備の外付けキーボードも入れ替えることにしました。

コレは文字通り予備なので使用頻度はかなり少ないのですが、例えばSurfaceを外部ディスプレイに繋ぎつつ本体ディスプレイをオフでコンパクトに使うときとか、VOD端末のWi-Fiパスワード入力用とかに使います。

 

K380を購入

探す過程とかはいい加減どうでも良いと思いますので結論から書きます。

LogitechのK380を購入。

LogitechはELEなんとかのブランドではなく、Logicoolの海外での本来の社名です。

パッケージに中国語らしきものが入っていますが、中身はUS配列です。

 

良いところ

これにした理由ですが、並行輸入品が国内で販売されており入手性が良いからです。

また、マルチペアリングを採用しており、パンタグラフ式でキーストロークが浅め、テンキーレスでコンパクト、それでいて割と安価だからです。

また、海外向け展開のモデル、おそらく中国向けであるにもかかわらず、技適通過しているのも見逃せない利点です。LogitechのUS配列キーボードは技適通過しているものとしていないものがあるので、事前に調べることをおすすめします。

 

気になるところ

Fn lockキーが無いのが割と致命的ですね。Logi Options+から設定する必要があります。

また、USBレシーバーに非対応です。

実は上記2つの問題はK380sでは解消しています。K380sではEscの裏にFn lock機能がついており、Logi Boltレシーバーに対応しています。

K380sを購入しなかった理由は、日本で並行輸入品すら売られておらず入手性が悪いのと、技適通過しているかどうか情報がなく調べるのも面倒だったからです。

 

入れ替えて後悔はない程度の満足感

先述の通り、筆者はUS配列キーボードにそこまで強い拘りがある訳でもないので、今までは手間を惜しんでJIS配列で使用していました。実は過去にUS配列キーボードを使用していて、機会があれば戻ろうとは思っていたんですよね。今回がその良い機会だと思い交換に踏み切りました。

US配列はEnterキーが小指に近くなり押しやすいというメリットがある一方、日本語向けキーがなく入力方式の変更が少し手間になるのがデメリットですかね。打ちやすくなるがやや使いにくくなるのがデメリットです。

金銭的な面での無駄が発生しましたが、一度調達してしまえばしばらくは快適に運用できるので、まあこの機会にやって良かったかなという程度の満足感でした。

残るはMacBook Pro本体のキーボードですが、最低でも1年はこのままである予定なので、しばらくはJISとUSが混在した環境で使用することになりそうです。

KIOXIA製SSDのファームウェアアップデートをしたい話

外付けでもKIOXIA製なんです

 

前提として

大半の方はSSDファームウェアアップデートなんて勝手にやればいいだろうと思うと思いますので、まずはこちらをご覧ください。

KIOXIA製のSSDSSD Utilityという公式ソフトウェアでファームウェアアップデートができるようになっているのです。が、御覧のとおり、PCに繋いでもSSD Utilityから認識しないのです。

筆者宅には「EXCERIA G2」「EXCERIA PLUS」「EXCERIA PLUS G2」の1TBがそれぞれ1台づつありますが、全台認識しません。

ちなみに、SSD Utilityのシステムタブでは「KIOXIA-EXCERIA PLUS SSD (SATA)」の表記がありますが、やはり「サポートされるデバイスが見つかりません」というツッコミどころ満載の状態となっています。

 

原因を探る

自社製品を認識しないとは何事か?と思ったらSSD Utilityのダウンロードページに気になる記載がありました。

重要事項

  • SSD Utilityは、ハードウエアRAIDもしくはソフトウエアRAIDWindows記憶域上のあらゆるSSDを認識しません。 また、Windowsインボックスドライバー以外のドライバ環境ではあらゆるSSDを認識しません。 

SSD Utility マネージメントソフトウェア | KIOXIA - Japan (日本語)

筆者宅にあるKIOXIA製SSDはすべてUASP対応のUSB 10Gbpsエンクロージャーに入れて外付け化しています。

つまるところ、USBとかの余計なプロトコルを介さず接続してやる必要がある、つまりSSD Utilityはマザーボードに直接SSDを取り付けた状態しか想定していない設計と考えられます。

 

しかし機材がない

困ったことに筆者宅にWindowsなPCはSurface Pro 9しかなく、こちらはM.2 2230までしか装着できません。仮に装着できたとして1スロットしかありません。SSDファームウェアアップデートごときにわざわざWindowsをインストールする手間が発生するため現実的ではありません。

 

そんな中あるものが手に入った

USB4接続の外付けSSDエンクロージャーが手に入りました。

ASM2464PDを搭載したエンクロージャーですが実はこちら、内部的にはPCIe 4.0x4で接続しています。

rorica.hatenablog.com

つまり、SSD Utility的にはマザーボードに直接装着した状態と同様に見える可能性があります。

 

早速試してみる

まずEXCERIA PLUSをUSB4エンクロージャーにのせてみました。

PCIe 3.0x4で接続していることが確認できます。

Windows 11の設定で見るとこんな感じ。

どうでもいいですがこの機能、「USB」という項目から確認できる割にUSB3以下のプロトコルで接続されるデバイスは一切表示されません。Thunderbolt、USB4以上のデバイスのみ表示されます。

SSD Utilityを起動してみます。

あ、これいけそうですね。

シリアルは読めていないのではなく編集で塗りつぶしています。

 

いけました。

ファームウェアアップデートの完了にSSDを一度再起動する必要があるようです。

 

他2台も試してみた

 

特に問題なく認識、ファームウェアアップデートもできました。

 

Thunderbolt 3でもいけるはず

規格上はThunderbolt 3なSSDケースもPCIeで転送するため、Thunderbolt 3 SSDケースでもいけるとは思います。

筆者宅にもUSB4ケースを買う前からThunderbolt 3 SSDケースがありましたが、結局USB4ケースを買ってアップデートを行いました。なぜThunderbolt 3でやらなかったのかというと、筆者が所有しているSSD P800のケースと、KIOXIA製SSDに広く採用されているPhison製コントローラの相性が悪く、認識しないためです。

 

所感

KIOXIAの気が利かないなと思いました。

NVMe SSDを外付けSSDとしてするのはそこまで変な使い方ではないと思いますし、他社の同様のソフトウェアではUSBを嚙ませてもファームウェアアップデートが出来るので他社比で気が利かないと感じます。ただ、確かに余計なものを噛ませた状態を想定するよりは、きれいな状態でのみ動作させたほうが設計側としては間違いが無いのだろうなとは思うので理解できなくもない設計です。SSD向けツールとしてはUIが整理されておりかなり見やすく使いやすい一方、立ち上がりに数十秒かかる等設計が甘い箇所も目立ちもったいない印象を受けました。

SSDファームウェアアップデートをするにはマザーボードに直接装着した状態を用意するか、USB4ケースのどちらかが必要ということになります。とはいえSSDファームウェアアップデートをしたがる人間は大抵デスクトップPCを持っていると思いますし、であれば空きのNVMeスロットに挿せば即解決です。今回の筆者のように薄型ノートPCのみでUSB4ケースを持っている人は我ながら割と稀な気はします。

ところでKIOXIA公式でEXCERIAのポータブル版を出しており、こちらはUSB 10Gbpsで接続するようですがSSD Utilityで普通に使えるんですかね?

Thunderbolt 3 SSDをTime Machine用ディスクとして使う話

小学生の時に書いた未来の自分宛の手紙届いてないですね

 

経緯

Thunderbolt 3 SSDを買って弄ったと言う話はこのブログでたびたび話題にしているのですが、そこまでで満足してそれ以上のことをしていないんですよ。

元はSeqR:2500MB/s、SeqW:1500MB/s程度の1TB SSDですが、中身をSK hynixのPlatinum P41 2TBへ換装することでR/W共に2700MB/s出るかなり実用性の高い外付けSSDへとグレードアップしています。

物理的にデカい、Thunderbolt対応機器でしか使えない、USB 10Gbpsで十分などなど使わないための理由が多々挙がる訳ですが、普通に諭吉が数名消える程度の投資はしておりいい加減勿体無いので何とか使おうと言う話です。

 

Thunderbolt 3 SSDの使い道

持ち運びせず、使用機器をMacSurfaceiPadに限定し、プラスで大量書き込み・読み出しが行われる用途だと適任という訳です。

そんな都合よくある訳...と考えていたんですがいました。

MacのTime Machine機にすれば良いのです。

自宅に保管しておけばよく、使用機器はMacに限定され、バックアップか復元時に大量の読み書きが発生する、まさにピッタリな使い方です。

 

パーティションをいじる

Time Machineに使うだけならMacにぶっ挿して設定するだけで良いのですが「今までUSBメモリでやってた回復用ディスクをSSDに任せたら速いのではないか?」と頭に過ったため余計なことをします。あと、内部ストレージにろくにデータ保存していない512GBのMacでTime Machineに2TBは過剰だろうというのもあります。

試行錯誤の結果、下記構成に落ち着きました。

TimeMachine→Time Machine用 (1024GB)

ExData→アプリインストーラ等の初期設定用ファイルの保管用 (512GB)

SequoiamacOS Sequoiaのインストール領域 (32GB)

None→余り領域で用途未定(約500GB)

やや無駄が多いですが、気に入らなければ再調整すれば良いでしょう。

 

Time Machineを使う

Time Machineはディスク単位ではなく、パーティション単位で選択できます。

システム設定からぽちぽちやるだけなので手順は割愛。

バックアップの手軽さはWindowsに対するmacOSのメリットの一つですね。

50GBくらいありましたが、3分程度で完了していました。早速Thunderbolt 3が活きたといえるでしょう。

一応Time Machineは暗号化しています。SSD丸ごとパクられた時のためにせめてもの悪あがき、とはいえ自宅でしか使わないSSDをパクられている時点で自宅に侵入されているため、SSDのデータとかそういう次元の話ではないですけどね。

 

Sequoiaのインストールディスクを作る

基本的には

rorica.hatenablog.com

これをSSDSequoiaに読み替えながら作業します。

ダウンロードが完了すると勝手に起動してきますが、command+Qで適当に抜けます。

コマンドは割愛。

一応書いておくと、APFSでフォーマットされていると初期化に失敗してメディア作成ができないようです (一敗)。exFATでフォーマットしましょう。

この作業はそもそもの書き込み量が多いこともありUSBメモリだと2時間かかっていたんですが、Thunderbolt 3な今回のSSDだと驚異の1分で終わりました。

今度からNVMe SSDスタンドとOptane数台買ってそれをインストールディスクにしてUSBメモリ捨てようかな...

インストールメディアの転送よりも、macOS SequoiaApp Storeから落としてくる方が十何倍か時間がかかりました。

 

その他データの保管

これは気が向いた時にぽつぽつ置いていく予定です。

一応何に使う領域なのかを軽く触れておくと、まず先ほど挙げたインストーラーの保管。ダウンロードに時間がかかるのとか、そもそもサポート切れとかリンク切れで探すのが面倒なのとか対策です。

次に、初期設定後に必ず配置するファイルをあらかじめ保管しておく等の用途も想定しています。このファイルが毎回何処かいっててMacを初期設定するたびに探し回るので自業自得ながら面倒なんですよね。

 

総評

Windowsで似たようなことをやろうとしたら、MediaCreationTool.exeにSSD上の他パーティション丸ごと更地にされたのでやろうと考えている方は気をつけましょう。というかやらない方が良いと思う。回復ディスクの作成でも同じようなことをやったらこちらもSSD丸ごと更地にされました。Windowsは行儀が悪いですね。

話を戻しまして、Time Machine用ディスクとしてThunderbolt 3 SSDはぴったりです。そんな人はあまりいないと思いますがThunderbolt 3 SSDが余ってて困っている人はTime Machine用に転用すると良いのではないでしょうか。

転送速度は確かに速くストレス無く使えますが、使用頻度の低さやUSB 10Gbpsのコスパの良さを考えると無理してThunderbolt 3 SSDを用意してTime Machineに使うほどでもないような気はしました。

ところで実はThunderbolt 3 SSDは自宅にもう1台あるんですよ。これ、どうしましょう。

M2 Pro MacBook ProのPCIeトンネリングを知りたい話

ThunderboltはPCIeを外出しするための規格と考えている人間がいるらしい

 

何の話か

ご存知の方も多いかと思いますが、M2 Pro MacBook ProはThunderbolt 4ポートを3基備えています。

Thunderbolt 4ポートはPCIeトンネリングをサポートしていますが、M2 Pro MacBook ProがPCIe 3.0なのかPCIe 4.0なのか明記した記事を見つけられなかったので自力で調査しようという話です。

注意点として、状況証拠から推察しているにすぎないため、この記事を参考にして何かあっても筆者は知りません。

 

前提として

Thunderbolt 4はPCIeトンネリングの最低要件がPCIe 3.0 x4の32Gbpsです。

そのため、今回の調査内容としてはPCIe 3.0なのかPCIe 4.0なのかの確認です。

 

調査方法

PCIe 4.0 x4をサポートしているUSB4ケースを接続し、Macのシステム情報から確認する、です。

 

早速試してみた

本体左側面の奥側のUSB-Cポートを使用しています。

 

USB4 (PCIe 4.0 x4) な外付けSSD

リンク幅は「x4」、リンク速度は「16.0 GT/s」です。

リンク速度は全レーンの合算ではなく、1レーンあたりの速度を表示しているらしい。

PCIe 4.0のリンクスピードは1レーンで単方向16Gb/sであるため、M2 Pro MacBook ProのThunderbolt 4ポートはPCIe 4.0 x4をサポートしているようです。

ベンチマーク結果からも、PCIe 4.0 x4接続だろうな (いい加減) という速度が出ていました。

 

Thunderbolt 3 (PCIe 3.0 x4) な外付けSSD

リンク幅は「x4」、リンク速度は「8 GT/s」です。

PCIe 3.0は1レーンのリンクスピードが8Gb/sです。

 

全ポート試してみた

左側面手前側、右側面のポートで試しましたが、いずれも同じ結果でした。

 

結論

M2 Pro MacBook ProのThunderbolt 4ポートは全ポートPCIe 4.0 x4に対応しています。

余談ですが、USB 3.2 Gen 2×2には対応していません。

以前検証しました。

rorica.hatenablog.com

USB4なSSDケースを買ってみた

そういえばThunderbolt 3なSSD使ってない

 

 

経緯

以前、HPのSSD P800を購入し中身のM.2 SSDを剥ぎ取って交換することで規格上限値に近い転送速度が出せる格安なThunderbolt 3 SSDを調達したという記事を立てました。

この手法は確かに格安で高速な外付けSSDを入手することができるものの、生贄となる大元のSSD P800の入手が困難であり、Thunderbolt 3対応機器 (筆者の環境だとSurfaceMaciPadくらい) でないと使えないため汎用性が低く、かつ6.1インチのiPhoneを2台重ねたのと良い勝負というポータブルにあるまじきデカさから実はほぼ使っていませんでした。そもそもP800はAmazonマケプレでたまたま安く手に入っただけなので、入手の安定性を考慮すると論外と言わざるを得ません。

そんな状況を打開すべく、以前よりUSB4なSSDケースに期待はしていました。SSD入れに1万円は無いだろうという考えのもと購入を渋っていたのですが、今回良い感じのケースが見つかったので購入してみました。

 

USB4を謳うケースの選び方

少し調べるとわかるのですが、実はUSB4ケースの中には「Thunderbolt 3とUSBコントローラーを組み合わせているだけで実際にはUSB4に対応していないケース」と「純粋にUSB4に対応しているケース」の2種類があります。「USB 4.0」とか微妙な表現を使用しているのが前者で、後者は「USB4」と正しく表記していることが多いです。

ASM2464PDというコントローラーは純粋なUSB4対応品であり、このコントローラーを採用したSSDケースを探しましょう。

 

買ってみた

筆者は蟻での購入に抵抗があるため、この手の製品は大抵Amazonから仕入れています。ただ、やはりAmazonだと蟻比で格安製品が減るんですよね。

今回、1万円を切った価格でASM2464搭載を謳ったケースをAmazonで見つけました。この価格なら多少胡散臭いメーカーでも良いかということでORICO製の型番の良く分からないUSB4 SSDケースを購入。

外箱に「CNM2-U4」と書かれていたので多分それが型番じゃないですかね。

Thunderbolt 3 SSDの時は相性不良で叶わなかった、FireCuda 530の拠り所として期待できます。

相変わらず、この手の胡散臭いメーカーのSSDケースには産業廃棄物ケーブルが付属してきます。

このSSDケースにはファンが付いています。

 

分解してみた

と言っても別に金属製の箱の中に基板が入っていてネジで留められているだけなので分解というほどでも無いです。

ASM2464PDが載っていることを確認したかっただけ。

 

取り付けてみた

FireCuda 530は両面実装なSSDです。

AOTECHというメーカーから出ているUSB4ケースだと両面実装SSDは干渉するという噂を聞き断念したという過去があるのですが、ORICOのケースは干渉することなく取り付けられそうです。

頑張ればヒートシンクも両面取り付けできそうでしたが「①ヒートシンクを付ける→②SSDをスロットに接続する→③SSDを固定する」という手順で取り付けたところ、③で取り付け器具が干渉するという問題が起きました。その為、②と③を入れ替えて作業。ヒートシンクを両面対応させようとすると面倒な気がしたので諦めました。

 

USB4ケーブルも買ってみた

先ほどの画像に写り込んでたというかSSDと並んでガッツリ写ってたやつ。

筆者は日常的にThunderbolt 4ケーブルを使用しています。理由は単純で、Thunderbolt 4ケーブルを使用していればほとんどの場合ケーブルがボトルネックにならないためです。ただ、Thunderbolt 4ケーブルのみを常用しまくっていたせいで1本ケーブルの根元が壊れかけてるヤツがいるんですよね。

ということで、USB4ケーブルを購入。

Thunderbolt 4ケーブルにしなかった理由としては、日常的にTB4ケーブルを使用しているが別に必ずしも機器側がTB4である訳ではないこと、USB4の方がやや安いこと、根元が壊れているThunderbolt 4ケーブルも現状は別に使えてはいることが挙げられます。端的に言うと、ケチりました。

USB-IF Certifiedには拘りました、余計なトラブルには極力巻き込まれたくないので。40Gbpsで240W出せる、ケーブル長以外の要素はほぼフルスペック品です。

 

動作確認してみた

検証機

Surface Pro 9
CPU : Intel Core i7-1255U
RAM : LPDDR5 16GB
SSD : WD Black SN770M 1TB (PCIe 3.0x4接続)

 

14インチMacBook Pro
CPU : Apple M2 Pro
RAM : LPDDR5 16GB
SSD : AP0512Z

両機種ともに、特筆なければ左側面のThunderbolt 4ポートに先程のUSB4ケーブルを使用して接続します。

 

Surface Pro 9

PCIe 4.0x4で接続しているようです。

ASM2464PD自体はPCIe 4.0x4に対応しています。ケース側がPCIe 4.0x2にしか対応していない製品があるといった情報を事前に仕入れていたため、安価な今回のSSDケースはケチられているんじゃないかと疑っていましたが安心。

Alder LakeのThunderbolt 4ポートはPCIe 4.0x4いけるんですね。

しっかりUSB 40Gbpsでリンクしているようです。

 

取り外しポリシーを設定しCrystalDiskMarkを走らせたところ、SEQは速いがRNDは遅いという結果に。

PCが違いますが、Thunderbolt 3 SSDは下記の通り。

 

MacBook Pro

USB4、40Gb/sと表示されていることからUSB 40Gbpsとして接続されているようです。

ベンチマークの結果もまあ良好です。

参考までに、Thunderbolt 3接続時のベンチマークを掲載します。

 

相性問題は起きなかった

以前記事にしたThunderbolt 3な外付けSSDでは、相性不良なのかPhison製コントローラーを搭載したSSDが総潰れしました。

今回のUSB4なケースでは特に問題なく動作するようです。

 

iPad Pro接続してみた

iPad ProはM2搭載モデルであり、本体のUSB-CポートはThunderbolt 3 / USB4対応です。

iPadでは制約が大きくわかりやすいベンチマークの実行も難しいため、そもそも認識するのかの確認と、簡単にファイル転送を行います。

結果としては問題なく認識されました。

約5GBのデータを本体ストレージにコピーした結果、約5秒で完了していました。USB4でリンクされているのかは微妙ですが、大雑把に1GB/sは出ているため合格でしょう。根本的に、本体のストレージがそこまで速度が出るのかが微妙です。

 

iPhoneに接続してみた

iPhone 15 ProはUSB 10Gbpsに対応しています。ASM2464PDはUSB 3.2 Gen2×2含めた下位のUSBに対応しているため、規格上はiPhoneでも使えるはずです。

接続した結果、ケース側のランプは点灯しファンも回転しましたが認識しません。

これは想定内です。というのも、iPhone 15 ProのUSB-Cポートの供給電力は5V 900mA (4.5W)が限界であるため、電力不足が考えられます。

ということで、Thunderbolt 4ハブ経由で接続したところ認識しました。

約5GBのファイルを本体ストレージへ転送したところ、約17秒かかりました。速度的にはUSB 5Gbps相当以下ですが、どこがボトルネックになっているのかはよくわかりません。おそらく、iPhone本体のストレージもそこまで速くはないと思われます。

蛇足ですが、iPad Proは本体のUSB-Cポートで5V 1500mA (7.5W)まで給電することができます。

 

Xperiaに接続してみた

Xperia 5 IIIに接続してみます。USB 5Gbpsに対応しています。

こちらも本体に直接接続したところiPhoneと同様の状態でしたので、iPhoneと同様にハブ経由で接続しました。

約5GBのファイルの本体ストレージのコピーは約18秒で完了。

 

総評

端的に評価するのであれば「Thunderbolt 3よりはマシな汎用性」です。

Thunderbolt 3 SSDではThunderbolt対応機器以外では使用できないという制約があったため、使用できる機器が限定されていました。

今回のUSB4であればUSB 3.x系への下位互換があるため、給電は必要なもののスマホでも使用できるという大きな利点があります。これから高速な外付けSSDを調達する場合はThunderbolt 3ではなくUSB4を選ぶべきといえる程度ではあると思います。

他方、今回は筆者宅に検証環境がなくテストできなかったThunderbolt 3 PCでは接続不良が起きるという評判を耳にします。そのため、最速かつオールラウンダーなSSDケースを目指している方は注意が必要です。

そしてUSB 5Gbps、10Gbps、20Gbps、Thunderbolt 3、USB4と外付けSSDをジワジワ高速化してきて感じたこととして、USB 10Gbpsで十分だということが挙げられます。

確かにSEQではUSB 20Gbps以上は大きく高速化するものの、RNDでは大差がないという実情があります。大型のデータを大量に書き込む用途には向きますが、Wordとか画像とかのデータをちまちま保存する用途であればUSB 10Gbpsで十分です。何より、USB 10Gbpsは規格として枯れつつあるので、安価で相性不良が起きにくいという利点もあります。消費電力も少ないので、スマホでもセルフパワーで動かすことができるものもあります (どちらかというとケースよりもSSDに依存する傾向にありますが) 。

以上、USB4 SSDケースは確かに速いが自己満足の域だと筆者は感じました。

Nebula 4K Streaming Dongleを買ってみた

Ctrl+Shift+F10でMicrosoft IMEをプライベートモードにできた試しがない。

 

 

経緯

以前glancyというモニターというかインテリアというかを購入し数週間でクビにしたのですが、その際の付属品であるAndroid TVのHomatics製のドングルが地味に気に入った。

glancyの後継としてINZONE M9を購入したのですが、こちらのVOD用端末を何にするか悩んでいたんですよね。

筆者はFire TV Stick 4K Maxを使用しG3223Qというこれまた別のモニターに接続しています。が、同じFire TV Stick 4Kシリーズを購入しても面白くないのと、Fire TV Stick 4Kは後述する問題を抱えており、2台目の採用は少し悩んでいました。

そこで、glancyのオマケの割には気に入ったHomaticsのドングルを参考に、Android TVなドングルを購入しようと考えた訳です。

 

ドングルに求めること

4K HDR対応であること

INZONE M9はDisplayHDR 600認定の4Kモニターであるため、折角なのでこの要素は必須としました。実際のところG3223QとFire TV Stick 4K Maxの組み合わせで4K HDRコンテンツを再生した回数は0に等しいのですが、多少ケチってFHD対応に落として利があるほど価格差がある訳でもないので、折角だから対応させておこうかといういい加減な理由です。

 

WPA3に対応していること

これは筆者の個人的なこだわりによる環境の問題なのですが、自宅Wi-Fiの5GHz帯は認証方式をWPA3のみに限定しています。ただ、プリンターやNintendo Switch筆頭にWPA3に対応しない機器はいるものです。そのような機器のために2.4GHz帯を残している訳ですが、いい加減2.4GHz帯を停波か分離させたいんですよね。
まあ、こんな辺境のブログの一筆者のデータなんか誰も興味無いだろうとは思いますが、物好きなご近所さんがいる可能性も無きにしも非ずなので、ネットワーク周りの設定は一度見直したいと考えています。その際にWPA3非対応機器についてはネットワーク分離も検討しています。
ただ、ドングルは宅内のNASを手繰らせることも考えているのでネットワーク分離ができません。その為、WPA3には対応していてほしいです。

 

Fire TVで抱えている問題をクリアしていること

わざわざFire TVではなくAndroid TVを選ぶのですから、この要素をクリアしていないとそもそも意味がありません。

現状Fire TVで抱えている問題は2つです。

まず、端末内部で音量調整ができないこと。リモコン操作ができないモニターには地味に痛い点で、音量調整をしたい場合はモニター側のOSDから操作するか、外付けスピーカーを直接弄るかのどちらかしかないんですよね。音量調整如きで足は動かしたくない。ので、端末側で音量調整ができるAndroid TVは魅力的です。

余計な補足をすると、Fire TVでも外部アプリを使用するか、Bluetoothサウンド機器を接続すると端末側での音量調整が可能になります。

もう一つはスリープ機能が存在しないこと。実はFire TVには電源管理という概念が無く、給電有無以外の状態がありません。ホームボタン長押し→スリープ操作が可能ですが、これは厳密にはスリープしているふりです。この状態にすると確かに画面は暗転しますが、実際には黒一色をHDMIで出力し続けているため、モニター側がスリープにならないという痛いデメリットが伴います。他方Android TVでは端末側で明確にスリープ機能が存在するため、連動してモニター側もスリープにできます。

両問題に共通する点として、リモコンで操作が完結しない点が挙げられます。恐らく、Fire TVはスマートTVではないテレビの拡張に重きを置いており、モニターでの使用はあまり想定していないのでしょう。ドングルを購入するような人間は基本筆者のような無精者だと思う[要出典すぎる]ので、Android TVには痒い所に手が届く端末であることを期待したいです。

 

安価であること

セール時のFire TV Stick 4Kくらい安いといいなあ。

 

選ばれたのはNebulaでした

上記条件を見たすデバイス、それがAnkerのNebula 4K Streaming Dongleでした。

Homaticsのものと酷似した使いやすそうなリモコン、そして何といっても有象無象の名前も知らないメーカーではなく、あのAnkerから出ているという安心感。それでいて価格は5000円以内と、これでFire TVでの問題点をクリアできるのであれば無視できる価格差です。

因みに、WPA3対応かなんてことは書いていなかったので、ここは賭けです。というか、Ankerとかドングルとかに限らず、大抵のWi-Fi対応機器で書いていません。

 

特徴

HDMI 2.1で4K HDRに対応

ほぼ必須とした4K HDRには当然のように対応しています。

HDMI 2.1にも対応しているのですが、なんと本体側にMicro HDMIという絶滅危惧種を採用しています。正直Micro HDMI採用機器とか10年ぶりに見た。ピン数的にMicro HDMIHDMI 2.1はかなり無理があるように感じるのですが、Anker公式では純正ケーブル使用時にはHDMI 2.1で動くと明記しています。その純正ケーブルはかなり貧弱に見える。

Micro HDMIHDMI 2.1ケーブルとか入手性が悪すぎるというか売っているのかも怪しいので、今後を考えると最悪なチョイスをしてくれたなという印象です。

ちなみに、調べたところ胡散臭いメーカーのものであれば一応入手自体は可能です。

 

給電はMicro USB

こちらは割と一般的です。欲を言えばUSB Type-Cを採用してくれるとありがたいのですが、USB Type-Cはその拡張性ゆえ多分メーカー的にやってほしくない接続の組み合わせとかもできてしまうので、この手のドングルで採用されることはあまりないでしょう。

他方、付属のケーブルにはUSB Standard-A端子が付いており、何か拡張しても良いよ的な扱いになっています。これは有線LANアダプタとか挿せるのでは?

 

早速使う

給電されていない電子機器を眺めていても仕方がありません。電気を流してみましょう。

 

INZONE M9へ取り付け

Fire TV Stickとは異なり、本体を直接挿す設計ではなくケーブルを噛ませる設計です。

よく言えば取り回しが良い、悪く言えばそのままだと宙吊りなので、INZONE M9の裏とNebula本体にマジックテープを貼り付けて容易に着脱できるようにしつつ固定しました。筆者は飽きっぽいのですぐ配線を変えたり模様替えをしたりするので、後のメンテナンスの手軽さは重要です。

 

電源は外部から

INZONE M9のUSB端子の仕様がよく分からず、なんか挿してもNebulaに給電されなかったのであきらめて外部から給電することにしました。

 

初期設定はスマホ

PWは手打ちでWi-Fiへ接続。

WPA3のみの電波へ接続できたので、どうやらNebulaはWPA3対応らしい。

筆者はXperia 5 IIIを所有しているので、これを使って初期設定。Googleアカウントの設定とかもすべてやってくれるのかと思いきや、なぜかGoogleアカウントのパスワードは手動で打たされました。

 

モニターでの使用に適したドングル

当初の期待通り、Fire TVでの問題を解消しつつ4K HDRコンテンツにも対応する、文句なしのドングルです。

 

しかし問題が起きる

ドングルを使い始めて一週間経ったあたりから、問題が頻発しました。

 

有線LANアダプタ使用時の問題

当初の期待通り、純正の給電ケーブルから生えているUSB端子に接続することで有線LANアダプタは使用可能でした。実際に通信もできるのですが、Prime Video視聴時に画質が上がらなくなるという問題が発生。Wi-Fiに戻すと1080pで再生されるのですが、有線LAN接続時はどうしても画質が落ちます。

原因は不明で本当に有線LANアダプタ原因なのかも断定はできないものの、有線LANの使用は断念することとしました。

 

Googleアカウントから切断される

使用していたらある日突然Googleアカウントのパスワードを再入力させられました。この症状は一度限りでしたが、Android TVのGboardは使いにくいのでまあ面倒だった。

 

Wi-Fiが途切れる

これがかなり深刻で、日に日に悪化しました。

最初の頃は勝手にWi-Fiが切れる、スリープ復帰時にWi-Fiに繋がっていない等の気になりはするものの比較的軽微な症状でした。

そのうちに手動で接続操作してもWi-Fiに繋がらなくなり、2.4GHz帯も接続不可、有線LANは先述の理由で制約があるため、ネットワーク周りでかなりの不便を強いられるようになりました。さらに手動での接続操作時は何故か毎回Wi-Fiパスワードを求められる始末で、パスワードを入力しても接続不可、繋がったらラッキー程度の状態に陥ったため使用頻度は激減し、購入から2週間程度で完全に使用しなくなりました。

 

仕様上の問題も気になりはじめる

Nebulaの問題なのかAndroid TVの問題なのかはわかりませんが、映像周りの設定が少ないのです。中でも許容できなかったのがHDRをオフにできないという点。

INZONE M9はHDR信号を受け取ると輝度の調整ができない仕様となっており、夜間寝る前に少し映像視聴する用途において、輝度が明るい状態で固定される問題にはやや頭を悩ませていました。対応策としてNebula側でHDRのオンオフを切り替えようと考えていたのですが、これが設定項目すらないためできないという始末で、ストリーミングドングルのクセにこのやる気の無さは何なのか?と呆れました。

 

廃棄を検討し始める

購入から2か月ほど経過し、ドングルにこれ以上手間と時間をかけるのは無駄だと考え廃棄を検討します。仮に上記不具合が復旧したとして、HDRのオンオフの切り替えができない問題が残るため、Fire TVをもう1台購入した方が不満は少ないだろうという考えです。

久しぶりに起動すると相変わらずWi-Fiの接続が安定しない状態でしたが、ファームウェアアップデートの通知がきていました。最後の期待ということで、ファームウェアアップデートの上一度初期化することにしました。

 

再度初期設定を行う

ファームウェアアップデート後、初期化して再度初期設定。

ちなみに初期化時に自動で一度電源が切れるのですが、何故か自動で立ち上がってこなかったため一度給電を切って再度給電しました。

初期設定ですが、今回はXperiaを用いた初期設定は行いませんでした。実はHomaticsの時も気になってはいたのですが、スマホ経由での初期設定だと微妙に不完全なのか、パスワード周りの設定が甘い気がしたんですよね。

 

不具合が起きなくなった

アップデートが功を奏したのか、初期化が功を奏したのか、手動初期設定が功を奏したのかは知りませんが、Wi-Fiも途切れない上にGoogleアカウントから勝手に追い出されることもなくなりました。

 

HDRのオンオフができるようになった

アップデート後は微妙に設定項目が増えており、筆者が気にしていたHDRのオンオフができるようになりました。これで夜でも使えます。

また、アップデートにより微妙にUIに変更が入った様子、音量のバーとか。

 

Fire TV用のイーサネットアダプタを使用してみた

実家の引き出しを掘り返したら何故か出てきたので使ってみました。

有線LANが認識されるうえにPrime Videoで画質低下もしないという文句なしの状態になりました。無線接続の問題解消直後ですが、有線LANでの運用に切り替えました。

ただ一つ問題があり、有線LANアダプタに対して設定ができないようで、IPアドレス固定とか、DNSサーバーの設定とかができません。ルーター側で設定すれば…とか考えたけどそこまでしてIPを固定するメリットも無いので、今のところはDHCPで放置しています。

 

使ってみて

ようやくまともに動くようになったので、使ってみた感想とか。

 

電源ランプを塞げるようにした

Nebulaには地味に電源ランプがついており、ベッド横用モニターであるINZONE M9に取り付けているため夜間にランプが気になることがあります。しかし完全に塞いでしまうと必要な時に状態がわからないため、百均で買えるスマホのインカメラ用物理シャッターを取り付けて、状態を確認できるようにしつつランプは塞ぎました。

 

Playストアを使えるのが強み

Fire TV Stick 4Kに対する強みとして、Google Playストアを使用できることが挙げられます。実は外付けのAndroid TVはFire TV Stickシリーズが安すぎるためかあまり多くなく、特に有名なメーカーに絞ると選択肢が限られています。後付けのAndroid TVで、有名どころかつ、Googleの認証をパスしていてPlayストアが使えるドングルとなると、地味に貴重な存在です。Fire TV StickはPlayストアが使えませんから、対応アプリの多さは強みと言えるでしょう。

 

総評

トラブルはあったものの、アップデート&初期化&手動設定によりほぼ文句なしのドングルが手に入りました。

ただ、よくよく思い返してみると購入当初はHDRの設定項目について全く気になっていなかったので、筆者の個体特有で不具合が起きて、設定項目が消えていた可能性もあります。

今後も不具合なく動作してくれるのであれば、Fire TV Stick 4Kよりも便利なので使用頻度は増えていく見込みです。

現在Fire TV Stick 4Kは第2世代もMaxも高価になっているので、できればこれから故障とか不具合再発とかはやめてほしいですね。

ちなみに、Nebula 4K Streaming Dongleは2021年モデルということもあり現在生産終了なようで、現在は入手性が悪い上に、別にあえて狙って手に入れるようなものでもないと感じる価格になっています。

CT-3のファームウェアアップデートを手動でやる話

隣の住人が騒音トラブル起こして困ってます。

 

経緯

筆者はたびたびAVHzYのCT-3というUSBテスターを使うのですが、今回購入以来初めてPCに繋ぎました。

繋ぎましたところ、CT-3のファームウェアアップデート適用しないとPCで使えませんという、一USBテスターの割に面倒なことを言ってきたのでCT-3のファームウェアアップデートをしようという話です。

 

本来なら専用ソフトでいける...はず

なんですが、筆者の環境だとエラーが出て永遠にアップデートができないので手動でやります。

専用ソフトとはShizuku ToolBoxのことです。

確か導入されていたファームウェアは1.00.61で、最新のものは現時点で1.00.64です。

 

やり方

実はReadmeとか開けばわざわざ怪しい日本語で書いてくれてはいます。

↓ここ

Shizuku独立ファームウェアのダウンロード | YK-LAB

から最新のファームウェアをダウンロードします。

 

CT-3のキーを左に倒しながらPCに接続するとファームウェアアップデートができるモードに入る...らしいのですが筆者の環境ではShizuku ToolBoxがこの画面を立ち上げてくれていたのでこの手順は飛ばしています。

 

CT-3がUSBドライブとしてマウントされるので、その直下に「FW」というフォルダを作成し、その中にダウンロードしたファームウェアを入れます。どれを入れてどれを入れないかがよくわからなかったので、筆者はzipの中身全てをFWフォルダに放り込みました。

例えば、CT-3がH:にマウントされた場合は H:\FW\ にzipの中身があれば問題ありません。

 

CT-3側でUpdate From int.Memory を選択し、しばらく待ちます。

更新が終わったらRebootを選択してアップデート作業は終了です。

 

筆者の環境、周りは全く問題なく当然に使える機能が使えないパターンが多いんですけどなんなんですかね。