roricaの殴り書き板。

メモ用紙みたいな

Xperia 5 IIIを買ってみた

Xperia Z3がそろそろ10年前って本当ですか。

 

今見たら入荷終了になってたのでこの記事見て買おうと思った人はごめんなさい。

 

 

経緯

3か月くらい前にサブスマホ兼自転車用スマホとしてiPhone SE 第3世代を購入したのですが、想像を絶する使用頻度の低さだった。理由は、Lightningコネクタを採用していたからです。たしかに折角iPhone 15 Proを購入してLightningを根絶したのにiPhone SEをまた採用してしまっては意味がありません。

どうにかしようか悩みつつも、面倒なのと普通にお金がもったいないので放置していました。別に使わないだけで使えない訳ではないので。

そんなでぼーっと生きてたら、Xperia 5 IIIが5万円切りで販売という噂を聞いた。販売ページ行ったらマジだったので、買ってみた。

 

XQ-BQ42

SONY直販のSIMフリーモデルです。

キャリア版との違いはちょくちょくあるのですが

  SO-53B SOG05 A103SO XQ-BQ42
キャリア docomo au SoftBank SIMフリー
カラー フロストブラック、フロストシルバー、グリーン、ピンク フロストブラック、フロストシルバー、グリーン、ピンク フロストブラック、フロストシルバー、グリーン ブラック、グリーン、ピンク

対応バンド

(5G)

n78, n79 n28, n77, n78 n3, n28, n77, n79 n3, n28, n77, n78, n79

対応バンド

(LTE)

Band 1, 3, 4, 5, 7, 12, 13, 19, 21, 28, 38, 39, 40, 41, 42 Band 1, 3, 11, 18, 26, 28, 42 Band 1, 2, 3, 4, 8, 11, 12, 17, 28, 38, 39, 40, 41, 42 Band 1, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 13, 17, 18, 19, 21, 26, 28, 38, 39, 40, 41, 42
ストレージ 128GB 128GB 128GB 256GB

文章で書くとわかりにくくなる箇所については表にまとめました。特筆すべきはSIMフリー版だからこそともいえる対応バンドの広さ。iPhoneには敵わないものの国内で使うならほとんど問題がないといえる対応状況です。また、デュアルSIM対応なのでストレージが256GBに増強されています。

逆にキャリア版から退化した点として、FMラジオ機能が削られています。これは筆者は使う予定なしなので良いかな。

余程の例外を除いて、筆者は基本SIMフリー端末推しです。余計なキャリアロゴがプリントされてたり他キャリアで使い物にならなかったりメジャーアップデートを一度で投げ出したり、ということが無いので。

 

届いた

翌日出荷を謳っているだけはあり、2日くらいで届きました。

箱がペラかったのでどうせ大した付属品は無いだろうと思い、本体取り出して箱は何処かへ行ったため、どんな気の利いた付属品があろうと無かったことにされてます。

購入早々傷ついた時には立ち直れないのでケースと画面保護フィルム、そしてカメラ保護フィルムは事前に購入しておきました。

SONYロゴ、XPERIAロゴ、NFCロゴがプリントされている背面は美しいです。

 

アプデRTAで上位に食い込もう

さて今年だけ始まりましたXQ-BQ42アプデRTA in 2024。今年の参加者は過去最多かつ過去最少、1名です。

 

この競技の目的

不良在庫 (かどうかは知らないが) として倉庫で眠っている間に、溜まりに溜まったアップデートをできるだけ早く終わらせよう、アプデ如きに貴重な休日を奪われてたまるか、そういうコンセプトの競技です。

 

正攻法だと結構かかる

XQ-BQ42は発売時点で型落ちに近いため、Android 12がプリインストールされていることになっています。実際筆者のXQ-BQ42もAndroid 12が入っていました。

61.1.A.11.88は公式のお知らせによると2022年11月17日配信のバージョンのようです。つまり、めちゃくちゃ古いです。Android 13アップデート手前のバージョンなので、OTAを一つずつ踏むと最大7回アップデートをすることになります。さらに言うと、Google Playストアがアプリのアップデートを始めたり、Androidがサボり始めたりするので、OTAは非常に効率が悪いです。

実際Twitterを見ていたら全アプデ適用に4時間以上かかっている人がいたので、今回この方法は避けます。

余談ですが今のXperiaはA/Bパーティションを採用しているのでアップデート時のユーザーが触れない時間が減っていたり、アップデート失敗時のリスクがかなり低減されています。iPhoneにも欲しい機能の一つ。ただし筆者は妙なところで几帳面な性格というか、OTAというものがあまり好きじゃないんですよね。大型アプデとかがあるとスマホでもPCでもクリーンインストールにすることがあります。特に今回は新品で完全更地なのでクリーンインストールしても実害がないのでこれ一択です。

 

アプデから休日を守ろう

筆者が知る中で最速のXQ-BQ42のアプデ方法、この記事を踏んだアンラッキーなあなたに伝授しましょう。

まず、XQ-BQ42は放り出してPCを使います。XQ-BQ42はこの時点で弄ると後々時間の無駄になるので、何だったら初期設定すらしなくて良いです。筆者は簡単な動作確認程度はしましたが、インターネットには繋いでいません。繋ぐと勝手にアプデ始めて回線を使ってしまいます。

1.PCでXperia Companionをダウンロードしてインストールします。

2.ソフトウェアの修復を選んで、XQ-BQ42をPCとUSBケーブルで接続し、画面に沿って進めていきます。

3.修復ファームウェアのダウンロードで時間を食うのでここは耐えます。

4.修復準備が整いました。と出たら 次へ を押してしばらく待ちます。

5.ソフトウェアの修復は完了しました。と表示されたらXQ-BQ42をPCから抜いて電源を入れます。

6.ようこそ の画面になった



タイマーストップ完了です。

 

筆者の環境では 2 から 6 まで約10分で終わりました。しかしXperia Companionは元からPCに入っていたので、大会主催者から失格を告げられました。あ、大会主催者は自分です。

つまらん冗談は置いておいて、この方法はXQ-BQ42以外のXperiaにも通用します。が、一部キャリア版はこの技が使えないどころかダウングレードされる機種が存在するので注意しましょう。あと古すぎる機種にも使えません。一応基準というか、その辺の見分け方とかはあるのですが長くなるので割愛。今回はXQ-BQ42の記事で寿司。

 

Xperia 5 IIIの特徴

とは言っても、安くなってたからっていう理由と、かつてXperiaユーザーだったという理由から買っているので実は最近のAndroid端末、ましてやXperiaなんて深く知るわけがないんですよね。そんな自分ですら気付いた点とか。

 

販売時点で型落ちSoCが採用されている

Snapdragon 888は2021年前半~の機種を中心に採用されているSoCです。世代的にはA14 Bionic~A15 Bionic辺りが相手となります。

しかしXperia 5シリーズはキャリアからは秋冬モデルとして販売される傾向にあるためその時点でSoCは半年型落ち、そしてSIMフリーモデルはさらに数か月遅れて販売されるのでXQ-BQ42は発売時点でほぼ1年型落ちのSoCを採用していることになります。具体的な発売日は2022年4月22日なので、iPhone SE 第3世代 (2022年3月18日発売) よりも後のモデルとなります。既にSnapdragon 8 Gen 1やA15 Bionicに移っていた時代です。

 

Snapdragon 888の特徴としては、今までは外付けであった5Gモデムを内蔵した点ですかね。相当アピールしたいのか、QualcommとかはSnapdragon 888の後ろに5Gとか付けて呼んでいる様子。

CPUは1+3+4コアの8コア構成となっています。高性能コア1+3コア + 高効率コア4コア構成で、Snapdragon 865以降は性能が若干飛び出るコアが1つあるものの、最近は大雑把に高性能4コア+高効率4コア構成で落ち着いているようです。

メモリは8GBです。iPhoneですら8GB採用し始めたのにAndroid機でこれと並ぶとなると少し心許ないです。こちらの分解動画を見ると、Samsung K3LK7K70BM-BGCPが1つ載っています。64Gb=8GBで、LPDDR5-6400。

ストレージはSamsung製のKLUEG8UHDB-C2E1が載っています。UFS 3.1で256GBです。Smasung公式の説明だと1,200MB/sで書き込みができるらしい。読み出しは書いてありませんでしたが、こちらによると512GBだと2,100MB/sで読み出せるらしい。一昔前のPCIe 3.0 x4なSSDくらいの速度はスマホでも出るんですね。Xperia 5 IIIのUSB Type-C端子は5Gbpsなので、外付けSSDとの転送とかで内蔵ストレージがボトルネックになることは無さそうです。

Snapdragon 888もSamsungが製造してるのでメインとなるパーツはほぼSamsungですね。

 

シリーズ唯一のペリスコープカメラ

Xperia 1 III以降採用されているペリスコープカメラ、Xperia 5シリーズで採用しているのはこのXperia 5 IIIだけとなっています。以降のXperia 5シリーズは徐々にハイエンド路線から離れて行っているような印象を受けます。今のXperia 5 Vが5シリーズならXperia 5 IIIはXperia 3 IIIとかでも良いんじゃないですかね。

ペリスコープカメラを採用しているので見た目はゴツいです。一番下のレンズだけ明らかに異質なので、iPhoneのProシリーズのカメラとはまた違った存在感があります。

 

気に入った点

iPhone 15 Proユーザーが、iPhone SE 第3世代の後継として迎え入れたXperia 5 IIIの気に入った点を挙げます。

 

120Hz駆動ディスプレイ

今回iPhone SEを切ってXperia 5 IIIを迎え入れた理由の5割がこれといっても過言ではないレベル。Appleは高フレームレートに消極的過ぎです。最安枠であるSEが60Hzなのは百譲って許せるとして、10万円越えの15すらProMotion非対応なのはケチとかそういう次元超えてます。

筆者は手持ち機器の120Hz化を推し進めており、置き換えが決定しているInspironを除いて未だに60HzなのはiPhone SEだけでした。UXは大事です、これがダメだと使う気失せるので。

ゲーム時は黒フレーム挿入で、残像低減の疑似240Hz駆動が可能です。また、ゲーム中はタッチサンプリングレートも240Hzになるようで、Xperiaの入力遅延の少なさもありゲームはiPhoneユーザーから見ても快適です。

 

バッテリーに優しい

筆者は消耗品というものを気にしすぎてしまう傾向があるので、どうもバッテリーに気を遣うような使い方をしてしまうんですよね。

いたわり充電で最大充電量を制限できる他、ゲーム中はHSパワーコントロールで外部電源を直接使用できるため、筆者のようなスマホのバッテリーにさえ気を遣ってしまう優しい人間でも安心。

 

USB Type-Cを採用している

iPhone SEを切り捨てた理由の残りの5割がこれといっても過言ではないレベル。ヤツのためだけにLightning残しておくのがどれだけ邪魔なことか。

転送速度はUSB 5Gbpsなので別に特別速くはないです。ただ、それでも良いんです、USB Type-Cならば。

その他、USB PDに対応しており、地味にPPSにも対応しているようです。

またDisplayPort 1.4にも対応しているので映像出力もいけます。

筆者が試したところ、USB PDで給電しながらUSBな有線LANアダプタを使いつつ、DisplayPortで映像出力ができました。

その辺のUSB-Cハブを使います。USB PD入力、HDMI出力、RJ-45がすべてセットになっているハブを使いました。

ところでこのハブをつないで気付いたんですが、今のAndroid (というかXperia?) はRTL8153でもいけるんですね。少し前、XZ2くらいの世代だったかな、だとAX88179しか認識しなかった記憶があります。今だと両方いけるみたいなので、Nintendo Switch以外はRTL8153持っておけば良さそうですね。

 

ゲーム機能は充実

ゲーム系の機能はGame enhancerで一括管理できるようになっています。アプリごとに設定できるので便利です。HSパワーコントロールや疑似240Hz、イヤホンジャックが付いていることもあってゲーム機能に関してはほぼ文句無しと言えるレベルです。

 

過去機の良いところを汲んでいる

「あの頃のXperiaはああだったのになあ」があまり無いレベルで、良いところを汲んできていると感じました。イヤホンジャックや電源ボタン統合型の側面指紋認証、フロントステレオスピーカー、フラットディスプレイ。デザインについてもXperia Zシリーズ好きだった筆者から見ても良いと思います。

 

マルチウィンドウ時は便利

iPhoneにはなく今後も採用されないであろう機能。

マルチウィンドウ中は21:9が功を奏して、1ウィンドウあたりの領域が割と広く稼げるので使いやすいです。

とかいいつつ、Androidでマルチウィンドウ使うくらいならiPhoneで別アプリ立ち上げるとか、iPad使うのでほとんど使わないんですよね。

 

逆に気になるところ

もちろんあります。

 

AndroidのUIの出来が悪い

これはXperia 5 III、というかXperia特有の問題という訳ではないのですが、Android 13のUI酷すぎです。

Xperia Xシリーズが終わり、ピル型UIを採用しだした頃...具体的にはXperia Aceの時点から気になっていた点で、操作性に問題がありすぎます。恐らくFace ID機のiPhoneリスペクトのUIだと思うのですが、パクってるのは見た目だけで使い勝手は全く真似できていません。戻るボタンがOS側で用意されていること前提だったにも拘らず、ホームバーを採用したいためか戻るボタンを廃止。結果として代替措置として戻るは画面端スワイプとなっている訳ですが、アプリ側はこれを前提としていない時代から設計されているものも多いので当然のように暴発します。

タスクビューのUIも最悪です。実質的に1アプリずつしか表示されず視認性が悪いです。そもそもタスクビューに入るという操作の段階でコケることがあり、これ開発者本当に操作してテストしているのか?とAndroid OS開発陣の技量を疑います。

幸いにもXperiaは3ボタンUIも用意されているのでに戻すことも考えましたが、今後3ボタンUIが廃止される可能性が否定できないこと、欠陥レベルとはいえiPhoneと操作感を統一できること、有機ELの焼き付き対策としてホームバーは役立つこと、画面領域の確保等の観点から現状はホームバーUIで使い続けます。

ただしAndroid 13のUIがポンコツすぎるせいでXperia 5 IIIの使用を避けてしまっているので、3ボタンUIにすることも検討中です。

 

Google製アプリのUIも出来が悪い

Xperia独自のアプリがXシリーズ時代からかなり減っており、代わりにGoogle製アプリがプリインされています。ここで改めて、自分はAndroidに慣れていたのではなくXperiaに、それもZシリーズとかXシリーズに慣れていたのだと改めて実感しました。アルバム、メール、キーボードはかつてのプリインの完成度の高さを思い知らされます。シンプルでありながら、必要な機能は揃っており、非常に使い勝手の良いものでした。

慣れの問題といえば片付くものの、Xperia独自アプリはその慣れのハードルすら低かったのです。直感的に使えるというか。それこそ、iOSの純正アプリに引けを取らない使いやすさでした。

 

というか、OSそのものとプリインアプリの完成度が低いとかGoogle製のソフトウェアは総じて最悪です。AndroidiOSにはなれません。見た目だけパクるとか妙なことしないで使いやすいソフトウェア作ってくれませんかね?

 

Google Mapのオフラインマップがゴ〇

このブログではあまり過激なワードは使わないよう心掛けているのですが、すみません筆者の語彙力だと的確に言い表せる言葉が〇ミくらいしかなかった。

iPhoneのマップで当然のように使えていたので疑いもしなかった要素。Googleマップにもオフラインマップ機能自体はあります。ただ、ルート検索に対応する気が全く無いようで、徒歩と自転車での経路案内機能が使えません。自転車用に買ったのに使えないじゃん。唯一対応している自動車での経路案内も、道順の表示すらしません。

言わずもがな、上記の問題はiPhoneのマップには無かった問題です。逆に言うと、パチンコガンダム駅とか表示してたかつてのギャグアプリに大敗してるって、Googleは10年間何してたんですかね?オフラインマップ要らないよね、だって使い物にならないのだから。ストレージ食うだけ無駄です。

 

GPSの掴みがやや弱い

これはネット上でチラホラ言われている部分で、見出し通りGPSの掴みはやや弱いです。Galaxy S21ユーザーの友人と出かけたとき、あちらはGPSを問題なく掴んでいるがこちらはダメみたいな状況が多々ありました。

あとデジタルコンパスも微妙。さっきも地面に対してほぼ水平の状態でGoogle Mapで思いっきり真逆指してました。

 

Googleアシスタントボタンが邪魔

使わない、ダサい、邪魔。

こいつのせいでデザイン損なわれてる。筆者は音声検索、そしてGoogle自体そんなに信用していないため、Googleアシスタントは使いません。

製造時点からこんな要らないボタンはつけないでいただきたいところですが、付いてきてしまったものは仕方がありません。右側面の電源ボタン下、一等地とも呼べる場所に鎮座している訳で、どうにか有効活用できないかと調べました。しかしこいつGoogleアシスタント専用で変更できないんですね。邪魔すぎというかもはや嫌がらせでしょこのボタン。腹癒せにGoogleアプリは無効化してやり今は全く意味のないボタンとなっています。

さらに調べると、APK突っ込んで、ADB叩いて...とゴニョゴニョすると別機能を割り当てられるらしいので、気が向いたらやろうかなレベル。

このボタン、Web検索かけると "変更" とか "割り当て" とか "無効"とかがサジェスト上位に出てきます。これ使ってる人いるんですかね?

後継のXperia 5 IV以降では取り除かれていることからこのボタンの不評さが伺えます。というか何でこんなボタン付けたんだろう。SONYGoogleから脅迫でも受けてたのか?と思うレベル。

 

安定性でiPhoneに勝てない

これはもうAndroidの宿命というか仕方のない部分ではあるのですが。

動作の安定性はやはりiPhoneが上です。Snapdragon 888自体やや発熱しやすいので、長時間ゲームをやるとサーマルスロットリングが働いてフレームレートが落ちます。発熱時は120Hz駆動が制限されるようで、設定ごとグレーアウトします。

またゲーム時のフレームスキップの頻度も高く、お世辞にも音ゲーとかに向いているとは言い難いです。

 

内蔵スピーカーの音質があまり良くない

これはもはやXperiaの伝統なのか?

フロントステレオとか音周りに拘りを持っている割には内蔵スピーカーの音質は悪いです。スカスカしたペラい音が出てきます。

そしてこれも恐らくXperiaがステレオスピーカーを採用した、Z2の時代からだと思うのですが、何故か上下スピーカーで音質とか音圧が割と違うんですよね。これが意外と違和感があるくらい違う。Xperiaでスピーカーを片方ずつ塞いでみて、次にiPhoneで同じことをやるとXperiaの方が違和感が大きいです。Xperiaは片方のスピーカーから極端にスカスカとした音が出ます。

筆者は音の専門家でもマニアでも何でもないので一素人として言わせてもらうと、iPhoneのスピーカーの方が "好" 音質であるのは間違いないかと思います。

あとそう、画面の向きでスピーカーの向きが自動で調整されないのには驚きました。

少なくともiPhoneでは、画面の向きとスピーカーの向きが一致するように自動で調整されます。Xperiaは設定でオンオフ切り替えるのか?とか思ってたらそもそもそんな概念がないんですね。

 

eSIM非対応が痛い

iPhone SEをeSIMで運用していたのでeSIMで行こうかと思っていたら対応していませんでした。iPhone使ってたら、ここ数世代はeSIM対応していて当然とか勝手に勘違いしていましたが、対応していないスマホもあるんですね。

筆者は物理SIMのahamoをiPhone 15 Proに入れ、eSIMのpovo 2.0はiPhone SEで運用していました。しかし今回iPhone SEを解雇、eSIMのやり場に困りました。しかし自転車用スマホとして使う予定のあるXperiaは、何だって良いのでとりあえず通信手段は確保しておきたいです。そこで、まず現状SEに入っているpovo 2.0はiPhone 15 Proに移してデュアルSIMにしました。iPhone同士で移行が楽です。で、新たにXperia用に物理SIMでpovo 2.0をもう1回線増やしました。povo 2.0は確か5回線くらいまでは持てたはずなので問題ありません。

SEに入っていたpovo 2.0を物理SIMにするという方法もありましたが、SIM再発行手数料が高いのでもう1回線生やした方が圧倒的に安上がりです。

Xperia側は物理デュアルSIMにするとSDカードを挿せなくなるので、これ以上回線を増やす予定は現状ありません。

 

通知が遅い

ここはXperiaがというよりAndroidの仕様上仕方がない部分ではあるのですが、通知が来るのが遅いことが多いです。

これはバッテリー駆動時間を延ばすためにアプリを居眠りさせているのが原因なので設定次第でどうにかはできたと思います。ただ、あくまでもメインで使っているのはiPhoneなので通知はそちらに任せてXperiaは放置しています。

 

1か月近く使ってみて

下書き放り込んでたら書くの忘れてて1か月経ってたっていうのが副見出しです。

型落ちとはいえ当時のハイエンドSoC採用で内蔵ストレージは256GB、使い勝手も当時のフラグシップではあるので所々で粗はありつつも品質は高めです。何より、メッセージアプリ程度しか使い物にならない、スマートですらないスマホよりもキビキビと動く点は魅力です。

Xperia 5 IIIの、業界というか大衆向けの評価は置いといて、自分の用途での評価について。筆者はこのスマホを自転車のマップ用に買ったと何度か記事中で書いていますが、明らかに自転車用途に向いてませんよねこれ。案内する気のないGoogle Mapに始まり、なかなか掴まない掴んだら掴んだでワープするGPS、北に向かえば南を指すコンパス等、もはや何を評価すれば良いんですかね?5万円で使い捨て感覚で使えることくらいしか自転車用での利点がない。

ここ数年Androidを避けてた最大の理由、久しぶりにXperiaを買って「ああやっぱりな」となった部分、Google製ソフトウェアの品質の低さ。先述のGoogle Mapのように根本的に使い物にならない物もありますが、ほとんどは使えるけどUIが汚い、UXが考慮されていないアプリが多い印象です。Android OSもGoogle主体なので同じ評価です。同機能を持つアプリをiOSと比較したときに使い勝手が圧倒的にiOSの方が上なんですよね。同じスマホですが、電源付けた後の手間がiPhoneのが少ないので自然とiPhoneに手が伸びます。

多分もう筆者はiPhoneしか使えない人間なのでしょう。

M2 ProなMacBook Proを買ってみた。

M2 ProでやることはWeb閲覧。

 

 

 

経緯

MacBook Proを久しぶりに触りたくなった。

久しぶりってどのくらい?と問われるとまあ1年半程度、筆者が持っていた最新のMacMacBook Air 11 Early 2015でした。2C4TのCore i5-5250UとRAMは4GB、ストレージは128GBと、2022年の状況から考えるとかなり御老体なPCでした。

言わずもがな快適な訳がなく買い替えたいなあとは当時から思っていました。Apple SiliconなMacBookの購入案自体はM1発売時から自分の中にあったのですが、「折角買い換えるなら良いMacを!」という見栄を張った思考とお財布事情により3年以上延期されてようやく購入となった訳です。その間にE2015なMacBook Airを処分するとかありましたが、Appleには申し訳ないが別にMacが無くても生活に支障が無いのでMac無し生活をしばらく送っていました。(じゃあMacBook Pro買わなくて良かったんじゃ?)

 

買ったのはM2 ProだがキッカケはM3

何故このタイミングなのか?という話をしますと、ひとつは気分ともうひとつはM3 Macを見て購入に踏み切った感じ。ただし実際買ったのはM3ファミリーではなくM2 Proです。理由は後述しますが、どうしてもM3シリーズを下げるような文にはなるので、M3 Macユーザーの方とかはあまり読まない方が良いかもしれない。気分が悪くなっても筆者はどうすることもできません。

 

購入にあたって

当初はコスパ重視でM1 MacBook Airを狙っていました。M1が出た当初からしばらくはM1 MacBook Airのメモリだけをカスタムオーダーして購入しようかと。しかしM1 Pro MacBook Proが出たあたりから筆者はMagSafeに釘付けに。実際筆者は電源ケーブルに足を引っ掛けて何度かMagSafeに救われている過去があるのでMagSafeには借りがあるのです。独立HDMIポートやUSB-Cが3ポートなのも魅力的です。

さらにiPad Proを購入した辺りから、購入するMacはProMotion対応機にしよう≒MacBook Proシリーズを買おうという方針は固まっていました。これは身の回りにProMotion機や120Hz対応ディスプレイ搭載機器が増えてきており、当時iPhoneもProシリーズにする予定であったためです。その後予定通りiPhoneもProシリーズになりました。

そして筆者が湯水のように扱い買い換えているWindowsマシンとは方針を変え、良いものを長くというコンセプトで、CPU, GPUが最低5年は腐らないであろうものを選び、メモリも最低16GBを必須条件に。

元々はコスパに興味を持ったApple M系MacBookでしたが、Windows機もIris XeとAlder Lakeが出てきてコスパは良い感じになってきたこともあり、実用性重視でProシリーズにしました。

 

買ったのは整備品

M3ファミリーのMacBook Pro出ちゃったからM2 Pro新品で買えないし仕方ないよね!

っていうのは80%嘘で、普通に型落ち+整備品になると安くなるので理由は価格が8割です。ただし細かいオーダーができない (USキーボードとかにカスタムできない) 、在庫状況が実際の在庫状況やAppleの気分に委ねられていて安定しないというデメリットがあります。

整備済製品はあのAppleが検品して整備しているだけあって品質は新品並みです。保証も新品と同じ1年で、Apple Care+を付けることもできることから自信が伺えます。怪しい店で新品謳ってるヤツとか、下手な中古買うくらいならこっちのが圧倒的に信頼できるくらい。稀に不良品も混入してるようですが、初期不良や整備不良が原因の故障は多分無償修理です。多分。

さて実際買ったのは14インチMacBook Proで10コアCPUと16コアGPUのM2 Pro搭載モデルです。

早い話が何もカスタムしない場合に届く、一番安いラインナップです。一番安いとはいえ、腐ってもProシリーズではあり、メモリは16GBですしSSDも512GBと、少なくとも筆者には十分な性能です。

 

何故M3ファミリーにしなかったのか

筆者がM3系MacBook Proを購入しなかった理由。一言で言うなら、M2 Proのがコスパが良いからです。

まず、2023年後期モデルのM3世代MacBook Proについて軽ーく触れておくと、基本的な機能や仕様はM2 Proの時代と変わりません。ただし1つ大きく変わった点として13インチMacBook Proが廃止され、14インチMacBook Proに普通の、ProではないM3チップ搭載モデルが展開された点です。このモデルは13インチMacBook Proと比較すると価格は上がっているものの、14インチM2 Pro MacBook Proの発売時の価格と比較するとかなり安価に設定されています。

10コアCPUと16コアGPUのM2 Pro MacBook Proの発売時の価格は288,800円でした。そして8コアCPUと10コアCPUのM3 MacBook Proの価格は248,800円です。

ただしこの比較は為替レートの影響を受けるため現地価格で比較すると、前者が$1,999で後者が$1,599となっています。つまり、14インチMacBook Proというシリーズだけに着目した場合は、普通に安くなっています。

しかし安くなったからにはもちろん代償があります。Appleのイベントを観ながらこのモデルに期待を寄せていましたが、製品ページを見てかなりの罠があったので、1つずつ挙げていきます。

 

その① 価格とメモリの罠

筆者的に最もダメだなと思ったのが、メモリが8GBに削減されている点です。8GBでPro謳っちゃだめでしょ、まじで。だってiPad Proですらメモリ8GBが標準で16GBあるやつも出てますからね。世代が違うとはいえCPUとGPUコア数すらM2 iPad Proと同じ (どちらも8コアCPU、10コアGPU) とか、M2 iPad Proユーザーとしては買いたくなさすぎる。

そしてApple SiliconというかMacBookの弱点というかとして、カスタムすると価格が跳ね上がるという問題があります。今作も例外ではないので、メモリを16GBにカスタムする場合+28,000円かかり、全体として276,800円となります。アメリカだと+$200で$1,799です。ここで先ほどのM2 Proの価格を思い出してみてください。上にスクロールしてカンニングしてもヨシです。価格差がかなり小さくなったことに気付くかと思います。

もう1点メモリについて小さいところに触れると、メモリ帯域幅がM2 Proの200GB/sからM3は100GB/sまで半減しています。さらにM3 Proですら150GB/sでM2 Proよりも低い値です。ただし、メモリ容量の差ほどの影響が出るとは思えないので、数値上は退化してるのが気になるくらいでパフォーマンスについては気にしなくても良いかもしれない。ただ、iGPUは割と影響受けそうな気がする。

 

その② USB-Cの罠

M2 Pro機はThunderbolt 4ポートが左側面に2ポートと右側面に1ポートありますが、M3は左側面にThunderbolt 3 / USB4ポートが2ポートで右側面のポートは省略されています。M3機では前作でUSB-Cポートの部分をSDカードスロットが詰めて配置されているので筐体を再設計しているのは流石Appleだなと思いましたが、やはりThunderboltが1ポート削られているのは見逃せません。というか、Thunderbolt 4ですら無いんですよね。多分チップ側の制約だと思う。

現状Thunderbolt 4が要求される用途は筆者の環境では無いので対応規格については最悪どっちでも良い要素ではあるものの、やはり3ポートあったものが1ポート削られるのはかなり痛いです。MagSafeで電力供給はできるとしても2ポートなんてすぐ埋まりますからね。ハブなんて持ち歩きたく無いし。

 

その③ 映像出力の罠

Thunderbolt 4ではなくThunderbolt 3 / USB4を採用した代償、M3を採用した代償として、ディスプレイの出力についても退化しています。

M2 Proについては、以下のような説明になっています。

ディスプレイのサポート

M2 Pro

本体ディスプレイで標準解像度(10億色対応)と以下を同時サポート:

  • Thunderbolt経由で最大6K解像度、60Hzの外部ディスプレイ最大2台、またはThunderbolt経由で最大6K解像度、60Hzの外部ディスプレイ1台とHDMI経由で最大4K解像度、144Hzの外部ディスプレイ1台
  • HDMI経由で8K解像度、60Hzの外部ディスプレイ1台または4K解像度、240Hzの外部ディスプレイ1台に対応

引用元:MacBook Pro (14インチ, 2023) - 技術仕様 (日本) (apple.com)

 

M3はこのようになっています。

ディスプレイのサポート

本体ディスプレイで標準解像度(10億色対応)と以下を同時サポート:

  • 1台の外部ディスプレイで最大6K解像度、60Hz

HDMIデジタルビデオ出力

  • 最大4K解像度、120Hzのディスプレイ1台に対応(M3)

引用元:MacBook Pro (14インチ, M3, Nov 2023) - 技術仕様 (日本) (apple.com)

 

M2 Proは2画面出力をサポートしますが、M3は1画面のみ、またHDMIの最大解像度も8K/60Hz or 4K/240Hzから4K/120Hzに引き下げられています。

 

その④ 根本的な性能の罠

M3は単コア性能が向上しているというメリットがありますが、総合的にみると単コアの性能向上よりもM2 Proの10コアから8コアへのコア数削減の方が響いているようで、マルチコアでの性能はM2 Proが勝ります。また、GPUについてはM2 Proの16コアからM3では10コアと大幅に削減されています。後でも少し触れますが、M2世代→M3世代のGPU性能の向上はそこまで大きくなく、結果としてはM2 Pro VS M3のGPUベンチマークは数字上ではそれなりに大きな差が空いています。最新機種ではあるものの前世代の方が高性能であるというのが今回の14インチMacBook Proに潜む罠です。

 

 

さて、以上がM2 Pro機とM3機を比較して前者の方が優れている点です。M3をメモリ16GBに合わせてその他は最低構成で比較した場合、価格差は12,000円であり、米ドルだと$200です。筆者としては、M2 Proのほうが、12,000円多く出してでも買うべき理由があると思っています。

そしてこの価格の話はそれぞれの発売時の価格の話...M2 Proが売られなくなった今となっては叶わない話です。整備済製品に目を向けてみます。M2 Proが244,800円です。メモリは16GBです。ほぼ新品並の品質です。M3買う理由ほぼありません。

 

M3機の方が優れている点

M2 Proをとにかく持ち上げましたが、M3の方が優れている点もあります。

 

その① 単純に最小構成は安い

14インチMacBook Proというシリーズだけに着目し、メモリ等の仕様を無視すればシリーズではかなり安い部類ではあります。先の見出しでとにかくM3機を下げましたが、ディスプレイやスピーカー等の仕様は当然今までの14インチMacBook Proの血筋を汲んでいます。

つまり、ミニLED、Appleが言うところのXDRディスプレイやProMotionを使用したい場合など、マシンパワー以外の点に価値を見出しているのであれば検討の余地があります。

 

その② AV1ハードウェアデコードが明言されている

M3の大元であるA17 ProでAV1デコードのハードウェア支援が実装されたことが明言されており、M3ももちろん対応しています。おそらくA16 Bionic以前のApple Aシリーズは非対応、M2系以前のApple Mシリーズも「対応してるんじゃね?」という噂が流れる程度で明確な情報が無いのでおそらく非対応でした。AV1はジワジワと存在を感じるようになってきているため、対応していて損はない機能の1つです。

 

その③ レイトレーシングか使える

これもA17 Proが対応した機能で、M3でもハードウェアアクセラレーテッドレイトレーシングに対応しています。

 

その④ 電力効率が良い

Apple M2系のN5PからM3系では3nmプロセスを採用していることもあってか、電力効率面ではM3機がかなり有利なようです。外で使うことが多いのであればM3機の方がストレスがないかもしれない。公称3~4時間ほどM3機の方がバッテリーは持続することになっています。

 

その⑤ カスタムオーダーできる

M2 Pro機はAppleでの新品販売がなくなってしまったのでカスタムオーダーどころか新品の注文ができず、整備品を待つくらいしか選択肢がありません。当然M3機は現役世代なので新品で注文できますし、メモリやストレージ、キーボードのカスタムが可能です。特にUS配列キーボードが欲しい場合、M3機を選ぶべきです。

 

その⑥ ついてくるACアダプタが3Wだけ高出力

10コアCPU M2 Pro機を購入した場合は67W ACアダプタが付属しますが、M3機は何故か70Wに引き上げられています。

 

その⑦ SDR輝度が100nit高い

見出し通りSDR輝度が100nitだけ高いです。ただしHDRコンテンツ視聴時のピーク輝度は変わりません。

 

その⑧ Neural Engineの性能は高い

伸びが鈍いCPU, GPUと打って変わってNPUに関してはどの世代も順当に向上している傾向にあるため、ここは大きく差が空いていると思われます。ただ、どうやって体感するかはわからない。

 

以上がM3機の方が優れている点です。電力効率やAV1ハードウェアアクセラレーションなど筆者にとっても見逃せない項目は多々ありますが、コスパと性能、実用性はM2 Proの方が上だと感じました。

 

M2 ProはM3 Pro相手にも多少喧嘩を売れる

M2 ProとM3では世代の差こそあれど中堅とエントリーの比較であるためM2 Proが有利になる箇所があると言うのは想像に容易いです。しかし実はM2 Proは正統な後継であるM3 Proとも多少張り合えます。

まずメモリの帯域幅については先ほども触れた通り、M2 Proが200GB/sでM3 Proが150GB/sなので完全にM2 Proの方が上です。この点以外にも、M2 ProとM3 Proを比較すると「え?」みたいなのがあります。しかもこれがCPUとGPUという超重要パーツという点が驚きです。筆者は基本的に最小構成以外興味がないので、そこを比較します。

 

CPUの合計コア数は増えたが...

M2 Proは10コアCPUだったのに対し、M3 Proは11コアCPUになっているのでコア数は増えています。が、内訳を見てみると話がやや変わってきます。

Apple MやA10 Fusion以降のApple Siliconは高性能コアと高効率コアで構成されたヘテロジニアスマルチコア構成となっています。

M2 Proは6P4E (6×High-Performance Cores, 4×Energy-Efficient Cores) で構成されていたのに対し、M3 Proでは5P6Eとなっており、高性能コアが減り高効率コアが増えています。ただしM3 Proでは単コアの性能が向上しているため、基本的にはM3 Proの方がパフォーマンスは出るようです。"基本的には" というのはソフトウェアによってやや挙動が異なるようで、高性能コアの多いM2 Pro、もっと言えば8P2EのM1 Proの方が良い結果が出るソフトも少なからずあるらしい。

ちなみに全コア使用時の10コアCPU M2 Proと11コアCPU M3 ProのCPU性能はあまり変わらないんだとか。

 

GPUは明確に縮小

「どっちもどっち、まあM3 Proかな」的な立ち位置だったCPUと打って変わって、GPUはダメです。16コアから14コアに減少している上にベンチマークでは物量が多いM2 Proの方が上という結果になっています。同コア数で比較できるM2 MaxとM3 Maxの30コアGPU同士の比較を見るに、GPUの性能はあまり上がっていないようです。

これやっぱりメモリ帯域幅ケチったのが響いてるんじゃ...

ただしM3系はレイトレーシングが使えるのでゲーム用途ならアリです。ゲーマーはWindowsマシンでゲームするイメージがあ何でもないです。

 

 

M3 Proの最低価格は328,800円とM2 Proの時よりも上がっています。ただしこれは日本円の価値が下がったという話であり、現地価格は$1,990と据え置きになっています。

まあMacの値段が上がったか諭吉の価値が下がったかは消費者にとっては知ったことでは無い話です。乱暴な言い方ですが値段が上がったことには変わりありませんからね。

 

M3ファミリーと比較して

M3シリーズやM2 MacBook Pro等の検討も経て、筆者がたどり着いた答えがM2 Pro MacBook Proの整備品でした。M3に関してはほぼ敵ではなく、M3 Proに近い性能を持ち、尚且つ価格はM3 MacBook Proの8GBよりも安い。新品ではないが保証つきで品質も高い。

強いて言えば日本語JIS配列キーボードは配置も印字も汚ったないのでホントはUS配列が欲しかったです。もっと言えば筆者がMacでやることなんて高が知れているので単純な性能だけならM3で十分です。ただメモリとThunderbolt周りについてはどうしても妥協できなかったのでM2 Proの整備品にしました。お金を出すことに抵抗が無ければM3 Max買えば解決なんでしょうけどね。

 

今まで使ってたMacとは別物

Core i5-5250U / 4GB / 128GBと比較して。

何を当たり前な...と思われるかもしれないけど1年半前使っていたMacは2015年のモデルなので、色々と変わっていました。

Thunderbolt 2ポートはThunderbolt 4ポートになってるし、Touch IDは付いてるし、スピーカーは目立つようになっているし、Appleロゴは光らないし、USB Standard-Aは消えてるし、あとノッチも付いてるし...。トラックパッドもTapticになってますね。2015年モデルと2023年モデル、8年開くとMacもここまで変わるものなんですね。いやネットで情報仕入れたりとか展示機触ったりとかはしてたけどやはり自分の物として使うのはまた話が変わってきます。

あ、MagSafeは解雇されて戻ってきたみたいですね。HDMIポートも実装され、MacBook Proが実用性重視にまた回帰してきたのは良いことです。そしてバタフライキーボードとTouch Barを知らないMacユーザーとなりました。

 

iPadを外部ディスプレイに使える

macOS Catalinaリリース時、iPad mini側はSidecarに対応していたもののMacが古すぎて自分の環境では使えないという過去がありました。そんな悲しい過去からついに脱却、iPad側もiPad Proへと買い替えられついにMacもSidecar対応機に。

Sidecarといい、上の別物云々の話といい、それなりの世代のMac買ってれば絶対こうはならない話だと我ながら思うんだけどどんだけケチなんですかねこの筆者。

ちなみに、Touch Barを知らないと書きましたが若干嘘です。Sidecarを使った時、iPad側にTouch Barが表示されるのです。

不評だったけど無かったことにしてしまうには惜しい、そんな思いが感じ取れる。てかFnキーと共存させれば良いでしょ。何故Fnを消すかTouch Barを消すかっていう極端な話になる。

SideCar中もiPadとしての機能は生きているのでスクショは撮れます。逆にいうと、SideCar中は著作権保護コンテンツが表示できない等の制約が発生することがあります。SideCar中にMacBookの内蔵ディスプレイを使用してコンテンツを表示しようとしても起きるので、その場合はSideCarは諦める必要があります。

 

ディスプレイは少し拘りたかった

ProMotion対応はほぼ必須という話は先ほどの通り。これは手持ちの機器で120Hz対応機器が増えてきているためで、未だ対応していないのはWindowsマシンであるInspironくらいです。ここは今年か来年にどうにかする予定。(→記事編集中に買い換え目処立ちました。)

そしてAppleMacBook Pro有機ELではなくミニLED液晶ディスプレイを採用したこと。これはGJとしか言いようがありません。ノートPCやタブレット有機ELだなんて愚策もいいところです。しかし次期iPad ProやMacBook有機ELディスプレイの搭載が噂されています。このタイミングで購入したのはこの辺の事情もやや絡んでいます。極力、不必要な有機ELには関わらない人生を歩みたいですからね。

発色やHDRコンテンツの表示品質等ディスプレイの品質は、並のPCを寄せ付けない完成度でしょう。

 

充電保留機能はありがたい

筆者はバッテリーやSSDなど消耗品の扱いにはやや敏感で、PCやスマホに充電制御機能が付いていると大喜びします。

かつて使っていたMacBook Airには付いてなかったので諦めていたところ、どうやらこのMacBook Proにはついてるんですね。最近のMacBookだとついてくるんですかね。

ただこれ、mac側の制御に委ねられているのでユーザー側から細かい指定はできません。筆者としては85%までで充電を止めて欲しいのですが、この機能は "80%までで保留することもある" 機能です。ほっとけば100%まで充電されてしまう時もあります。ただ、無いよりは圧倒的に良い機能です。

 

正直メモリ16GBは微妙

筆者は新しく買ったものをあまり補正をかけて評価しない人間なので、届いて使って即気になった点。

ブラウジングとかしながらアクティビティモニターをチラチラ見ていた感想としては、メモリ16GBは心許ないです。筆者は中クリックを多用する人間なので一度ブラウザを開くと15個タブを開くまで閉じないと言われている (本人調べ) のですが、普通に全体でのメモリ使用量が10GBとか超えてきます。今まで見たピークが12GBだったかな?2~3種類ブラウザを同時に起動する筆者の使い方に問題が無いとは言いませんが「16GBで安心」な時代は終焉を迎えていると言えるでしょう。

16GBなら百譲ってまだいいです。ギリ使い切っていないので。問題は8GB搭載モデルです。先ほど「MacBook Proで8GBはダメだ」と書きましたが撤回します、「ProだろうがAirだろうが8GBのPCは売るな」です。WindowsMac問わずです。Chromebookは知らん。8GBで売っていいのは小学生に配るような、端からぶっ壊してくださいみたいな使い捨てPCだけです。今時iPhoneですら、2015年前半当時ハイエンドのiPhone 6に1GBのメモリを積んでいたiPhoneですら8GBの時代です。

5年使えるPCを目指したつもりでしたが、その前にメモリが足を引っ張りそうな予感。

4GBのMacBook Airとか1年半前よく動いてたな...

 

気になること

使っていて気になることいろいろ

 

外部ディスプレイでHiDPIが使い物にならない

これはM2 Pro MacBook Proに限った話でも無いのですが。

ここ数年のMacのディスプレイはスケーリングが前提となっており、スケーリング機能自体はWindowsなんて目じゃ無いレベルで非常に完成度が高いです。ただ、外部ディスプレイになると話は別です。

まずこちらは内蔵ディスプレイに対するスケーリングの設定画面。非常にわかりやすい設定画面でありながら、実は詳細な解像度も設定可能となっています。

そしてご覧いただきたいのがこちら。TCLの55C745に繋いだところ、なんとデフォルトだと1920×1080で出力します。ちなみにこの設定はHiDPIでも何でもなく、本当に1080pでまんま出力します。手動で設定を変えたところ、3840×2160 120Hz HDRでいけました。最初からこれ選べよ...というのはさておき、なんと等倍で出力するので流石に文字が小さかった。まさか...と思いながら設定を変えたり、調べたりしたところ、一部外部ディスプレイではHiDPIが 使えないことが判明した。

下の方にHiDPIとして出力する項目はありましたが、解像度が2048×1080で16:9でなかったり、画質が悪すぎたりとお話になりません。もっと言うと、HiDPIのものを選択するとリフレッシュレートが24Hzで固定になります。

この訳がわからないがとにかく迷惑なこの仕様、G3223Qだと発生しなかった。

これが筆者が想定していた挙動です。表記が違いますが、低解像度と書かれているものがそのままの解像度で出力、何も書いていないものはスケーリングまたはディスプレイに対して等倍です。

3840×2160 144Hz HDRでいけてます。

この問題の発生条件はよくわかりませんが、G3223Qと55C745の時で違う条件としては出力方法が挙げられます。G3223QはThunderbolt 4ポートからDP Alt Modeを利用してDisplayPortに出力しており、55C745はHDMIポートからHDMIポートに出力しています。

色々と調べてやってみたものの55C745だとどうしても4KでHiDPIはできなかったので、1080pで出力して使ってます。

 

アクセサリーが制限される

これもこの機種特有の問題というよりは最近のMacシリーズの設計上の問題の話です。

筆者は自分の腕のコントロールとか、力加減とか、注意力とかにあまり自信がないので、大抵の電子機器は保護フィルムなりケースなりを貼っています。PCの場合だとディスプレイとタッチパッドに保護フィルムを貼ることが多いのですが、MacBookは設計上閉じた時にディスプレイとキーボードにほぼ隙間が無いため保護フィルムが貼れないんですよね。あとディスプレイのコーティングが剥がれるとかで公式で非推奨となっています。24万円もするのでぜひディスプレイは守りたいんですけどこれどうにかなりませんかね。怖くて持ち出しとかできない。

 

起動時はTouch IDが使えない

これもmacOS側の仕様で、完全に電源が切られた状態からの復帰時はTouch IDが使えません。スリープからの復帰だと使えます。早い話がiPhoneとかと同じ仕様なんですが、前から思うんだけどこの仕様意味あります?どう考えたって、外で使う場合はFace IDやTouch IDよりもPINを手打ちする方が危険です。手元を動画で撮れば簡単にPINを破れますし、何だったら目視でもいけます。PINの忘却防止とかで意味があることは承知ですが、第三者がいる環境でパスワードを手で打つ危険さも考えていただきたいですね。

何よりいちいち起動時にパスワード打つの面倒です。

 

で、M2 Proで何するの?

6機の高性能コアと4機の高効率コアCPUと16コアGPUを備えたMacでやること。

Amazonで買い物とか?

Google検索とか?

音楽聴くとか?

 

言われずともわかってます、iPadで良いって。

Windows PCを買ったら確認した方が良いけどオフにはしない方が良い機能の話

ブログの存在忘れてる間になんかUI変わってる。

 

 

経緯

最近度々Twitter

「PCを起動したらBitLocker回復キーを求められて詰んだ」

というツイートを見かけるので、それについて触れようかと。

 

先に書いておくと

この記事に辿り着いた方の数割は「PCでBitLocker解除キーを求められたがわからないので調べてる」という状況の方だと思います。先に書いておくと筆者が案内できるのは「Microsoftアカウントにログインしてみてください」程度のものです。この記事は「BitLockerは何なのか」とか「この被害に遭わない為にするにはどうするか」といった予防策なので、解決方法を記しているわけではありません。後述しますが、BitLockerは暗号化技術であり、回復キーがわからない場合はどうしようもありません。鍵を紛失した金庫は開けられません、そういう話です。

 

BitLockerとは何か

ではまずBitLockerとは何なのかというと、WindowsのProエディションで提供されているストレージの暗号化技術です。簡単にいうと、PCに保存したデータをシステムとかも含めて暗号化するということです。近いものだとmacOSのFileVaultとか。

 

BitLocker回復キーとは何か

BitLocker回復キーは、BitLockerによる暗号化を解除することができる "唯一の" キーです。これを失くすとPCにはログインできなくなります。普段はPC側のTPMチップがこれを記憶しているため特に意識しなくてもPCを使用することができます。ただし、SSDを別のPCに移植して動かしたり、Windows不正アクセスされたと認識したり、TPMがキーを忘れたりするとBitLocker回復キーが求められます。

このキーは手動でBitLockerをオンにした場合はユーザー側に回復キーを控えるようアナウンスされます。また、Microsoftアカウントに回復キーが自動でバックアップされます。

 

Homeでも使えるBitLockerの正体

ここまで読んでいて「自分のPCはHomeだけどBitLockerに締め出されたわ!」って方も居ると思います。先程 "BitLockerはProエディション向けの機能である" と書きましたが、実は例外があります。

 

バイスの暗号化とは

Homeエディションでも使えるBitLockerの正体、それはずばり "デバイスの暗号化" です。特にかっこいい名前がついているとかでもなく、本当にそのままの名前です。BitLockerと非常に似た機能であり、詳しい公式での説明もなく、回復キー等の扱いも含めてBitLockerと一部同じであるためかなりややこしいのですが、BitLockerとは区別されている機能です。例えば、暗号化方式が選べなかったり、BitLocker to Goという外部ストレージの保護機能は使えません。元々はWindows RT向けに実装された機能であり、Windows 8.1で統合されました。また、Homeなら全デバイスで使えるという訳でもなく、システム要件が存在します。

 

バイスの暗号化のシステム要件

  • TPM 2.0をサポートしている
  • SecureBootに対応している
  • モダンスタンバイに対応している

これらが要件になります。

度々メーカーによる等の記載がありますが、厳密には違います。ただし、メーカーごとにある程度設計が似るため、メーカーごとに対応有無の傾向が出ている気はします。凄く大雑把に分けると、元々は国内ブランドであるPCは対応していないことが多く、海外ブランドのPCは対応していることが多いです。ただしこれは筆者の経験則なので、実際のところとか最近の事情は違うかもしれない。また、システム要件的に2017年以降のPCが対応していることが多いです。

Intel evo認定機種ならほとんど対応している気がする。

 

対応機種かの確認方法

まずPCを買ったらデバイスの暗号化に対応しているかPCかどうかを調べましょう。買う前から調べるのはなかなか難しいと思います。家電量販店とかで実機を触れるなら事前に確認することができます。

設定を開き、プライバシーとセキュリティを開いて、そこに "デバイスの暗号化" という項目があればそのPCは暗号化に対応しているPCです。

 

暗号化されているかの確認方法

使っているPCがすでに暗号化されているかどうかの確認方法。

手っ取り早いのは、エクスプローラーでCドライブのアイコンを確認してみてください。南京錠が解除されているアイコンがあれば、そのPCは暗号化されています。

こんな感じ。少しややこしいのは南京錠が解除されていれば暗号化されている点です。金庫は一時的に鍵を開けてアクセスする、それと同じイメージだと勝手に考えている。

もう少し丁寧に見るには、ディスクの管理から確認します。"BitLockerで暗号化済み" と書いてあるボリュームは暗号化されています。

 

当然ですが、回復領域等の、システム以外のボリュームは暗号化されません。んなとこ暗号化したら単体で初期化できなくなりますからね。

 

バイスの暗号化に潜む罠

「何もしていないのにBitLocker回復キー求められて詰んだ」

これが起きる原因について。デバイスの暗号化、この機能自体は全PCで対応すべきレベルの素晴らしい機能です。問題は、上述のシステム要件を満たしたデバイスMicrosoftアカウントを使用してログインした場合はユーザーに無断で暗号化をする、というとんでも無い仕様をしている点。これにより、ユーザーがこの機能を知らないままPCが暗号化され、ふとした拍子に回復キーを求められて何のこっちゃ、というのがこの話の全貌です。

何もしてないのに回復キーを求められてたまるかという感じですが、Windows Updateとかで回復キーを求められるパターンもあるのでユーザーが何もしてなくても引っ掛かることがあるのがこの機能の更なる罠です。

簡潔にいうと、勝手に暗号化しておきながら勝手にPCには入れなくなることがあるという非常に間抜けな仕様なのです。

 

回復キーを求められた時の唯一の希望

回復キーを控えていなかった場合。

自動暗号化の発火条件はMicrosoftアカウントにログインすることです。回復キーは暗号化される時に自動でMicrosoftアカウントに保存されるため、スマホや別のPCでMicrosoftアカウントにログインできれば回復キーを得ることができます。Microsoftアカウントのパスワードすら忘れたとか、どのMicrosoftアカウントでログインしてたかわからない等の場合は詰みです。

逆に言うと、Microsoftアカウントではなくローカルアカウントを使用している場合は自動暗号化は働きません。ただし "Microsoftアカウントを使用→自動暗号化→ローカルアカウントに切り替え" という操作をしたときにどういう挙動をするのかはわからない。

 

しかしオフにはしてほしくない

これは筆者個人の主張で、基本的にデバイスの暗号化は使えるなら使った方が良いと思います。家の中だけで使うとかであればまあオフでも良いのですが、そうでなければ基本オンにするべきです。データを盗まれて気分の良い人なんてそういません...よね?

今のご時世、モバイル端末の内部ストレージの暗号化なんて常識レベルです。システム要件を満たしたPCか、Proエディションでないとサポートしないとかケチなこと言っているWindowsの方が異常です。このページを読んでいる方にはスマートフォンでこの記事を読んでいる方も多いと思いますが、あなたが握っているそのスマートフォンだって暗号化されています。

窓を叩き割って書類を盗むよりも、デジタルデバイスからデータを盗む、そういう時代です。

 

バイスの暗号化と共存しよう

とはいえ、PCが突然BitLocker回復キーとか欲しがって使い物にならなくなったらそれも問題です。ではどうするか。BitLocker回復キーをメモする、以上です。

MSアカウントでログインしていたら勝手に暗号化されるので、さっさと回復キーを控えましょう。ただし、そのPC内に保存するのは言うまでもなく無意味なので、せめてiPhoneのメモとか、手帳に書いておくとか、そのPCとは別のところに保存してください。

また、Microsoftアカウントに自動でバックアップされるので、そこから確認することもできます。ただし、Microsoftアカウントのパスワードを忘れるとか、実は別のアカウントだったとかいう可能性もあるため、できるだけこれだけに頼らずメモをしておくことをお勧めします。

 

普通のパスワードではダメなのか

BitLockerの目的はもちろんユーザーへの嫌がらせでは無く、個人情報の漏洩の防止です。PCに少し詳しい、特にHDDとかSSDの換装をできる人であればわかると思いますが、PCのデータというのはかなりあっさりとぶっこ抜くことができます。PCはログインパスワードを設定していれば安心、ではありません。PCのログインパスワード自体はデータ保護という観点からはかなり無力で、パスワードがわからなくてもデータは盗めますし、ローカルアカウントの場合は第三者が任意のパスワードに改変してログインすることができてしまう程にガバガバです。

一方、BitLockerを設定していればデータが暗号化されているためかなりの高確率でデータを保護することができます。MicrosoftアカウントでPCにログインしている場合はパスワードの改変も効かないため、突破にもかなりの時間を要する、と思う。

 

バイスの暗号化の暗号化方式

Windows 10 1511以降はXTS-AES 128bitが採用されています。これ解読される心配するくらいならその前に回復キーの管理を考えましょうと言える程度には強固だと思う。そんな訳で、回復キー失くした場合は諦めてください。

まさか居ないとは思いますが、Windows 10 1507、Windows 8.1以前のOSを利用している場合はXTS-AESは使用できず、AES-CBCになります。

 

暗号化で遅くならない?

暗号化なんてしてたら動作が重くなるのでは?となりますがその点は心配無用です。ここ最近のCPU、少なくともここ10年程度のほとんどのCPUはAES-NI (AES New Instruction) というハードウェアアクセラレータが実装されているため、実用上の速度低下は無視できるレベルになっています。多分体感できません。暗号化されていようがされていまいがパフォーマンスにほぼ差が出ません。大きな差が出た場合、ほぼ間違いなくそれは暗号化以外の要素に左右されています。暗号化解除するよりも、Chromeのタブを一つ閉じたほうが軽くなるんじゃないですかね。

と、ここまで書いて一応ベンチマークを取ってみたのが以下。

Core i5-1235UはAES-NIに対応しています。

SSDはWD Black SN850、PCIe 4.0x4でCPUレーンに接続しています。

 

バイスの暗号化オフ

 

バイスの暗号化オン

正直に感想言います、意外と遅くなりますね←

ランダムアクセスについては数値上は無視できない速度低下です。無視できないのは数値上の話で、体感できるかは別問題です。SEQなら多分わからないけど細々したところで、横に並べて比較とかすれば流石に差はわかりそうですね。

 

とまあ、なんだか締まらない感じですがとりあえず暗号化はできればしておいたほうが良いと筆者は思います。

実際、↑程度の速度低下なら筆者は暗号化をとります。

音ゲーのフレームレート目当てにiPhone 15 Proは現状買わないほうが良い話

ブログ更新するの忘れてた

 

さて今回は何か買ったとか貰ったとかそういう話ではありません。

まあ厳密にいえばiPhone SE 第3世代を入手したことがこの記事を書くキッカケにはなってはいるので何か買ってはいるんですがソイツが主役の記事ではないです。

 

 

【つ・い・き】(2024/2/20)

何となく暇だったので実際にiPhone 15 Proでプロセカが動作している様子をスロー撮影してみたのですが、どうも60fpsに固定されているような挙動をしていました。プロセカ公式でこの点に触れているかは見つけられなかったものの (筆者が節穴なだけ?) 、現状でプロセカは、iPhoneだと全機種60fps以下で動作するように設計されている可能性が高いです。

 

iPhone 15 ProはProMotionに対応している。

見出し通り。これは割と有名な話というか、Appleが公言して売ってる機能なのであえて書くまでもないかもしれない。

一応ProMotionについて触れておくと、Apple製端末の一部Proシリーズに搭載されている、ディスプレイの高リフレッシュレート技術です。具体的には最大120Hzまでのリフレッシュレートに対応します。ProMotionが搭載されていない機種は60Hzの固定リフレッシュレートです。

 

ProMotion搭載機種

iPad Pro 10.5インチ

iPad Pro 11インチ (全世代)

iPad Pro 12.9インチ (第2世代以降)

 

iPhone 13 Pro , Pro Max

iPhone 14 Pro , Pro Max

iPhone 15 Pro, Pro Max

 

MacBookは割愛。上記以外のiPhoneiPadはProMotionに非対応です。

副産物としてProMotion機は可変リフレッシュレートを採用しているので、場合によっては非ProMotion機よりも画面点灯時のバッテリー持ちがよくなる可能性があります。

developer.apple.com

2年前の資料ですが、iPadのProMotionは 120, 60, 40, 30, 24Hz の5段階、iPhoneは 120, 80, 60, 48, 40, 30, 24, 20, 16, 15, 12, 10Hzの12段階で可変になっています。

例えばネット記事眺めるとか、ニュースアプリ見るとかだとProMotion機のほうが60Hz固定の機種よりもバッテリーが伸びる傾向にあり、逆にProMotionに対応したゲームを長時間プレイした場合は当然持ちが悪くなります。

 

iPhoneのProMotionに期待してはいけない

さて、本題です。

ProMotionの恩恵を比較的受けやすいと考えられるのがゲームです。実際筆者も若干ここに期待して15 Proを購入していましたが、フタを開けてみたら微妙だった。

iPhone 13→iPhone 15 Proと機種変し、追加でiPhone SE 第3世代を今更購入した筆者の考え方は見出しと以下の通りです。

 

ProMotionはアプリ側の対応が必須である

これは15 Pro購入前から知っていた情報ではあるのですが、実はProMotionはアプリ側で個別の対応が必要となっています。Androidであれば、おそらくアプリ側がそんなに真面目に対応しなくても端末さえ対応していれば120fps出ます多分。しかしiOSはそのあたりの制約が大きいらしく、基本的にアプリ側がProMotionに対応していない限りは120fpsに対応しません。iPhoneでProMotionに対応したのが2021年9月発売の13 Proシリーズが初であったことや、それ以前もiPad Proシリーズのみの実装であったこと、未だにProシリーズのみの実装であることもあってか、ゲーム側の対応状況はかなり悲惨です。筆者がやっているゲームを例に挙げます。

ガルパはProMotion非対応です。ただし以前アンケートの項目で高リフレッシュレートの対応について触れていたので完全に興味が無い訳でも無い模様。

プロセカは2023年9月30日のアップデートでようやく対応。プロセカは2020年9月30日リリース。リリース時点でProMotion機あるんだから最初から対応しといてよ感はあったので、「ようやく」です。iPad Pro 10.5インチの発売日は2017年6月です。ただし先述の追記の通り、iPhoneだと120fpsで描画されません。

Arcaeaは具体的な実装時期は見つけられなかったものの、2021年の初め頃には「120fpsいける」という書き込みがあったので比較的早い段階で対応していた模様。超余談ですが、Arcaeaのリリース日は2017年3月だそう。

 

非ProMotionアプリと相性が悪い

ProMotion非対応ゲームはProMotion対応機でどう動くかというと、60fps以下で描画されます。"以下" っていうのがミソで、実はProMotion機でProMotion非対応アプリを動かすと、たびたびフレームレートがガタ落ちするというバグが存在し、目測30fpsくらいまで落ちます。これが音ゲーにおいてはそれなりに鬱陶しく、ProMotionをわざわざオフにしてプレイするプレイヤーも居るようです。入力遅延は起きていないように見えるものの、フレームスキップが発生している以上視覚上の判定との誤差は発生します。それが人が認識できる領域かどうかはわからない。

 

GPUのパワーの問題

Apple AシリーズのGPUパワーはSnapdragon比だと割と優秀で、iOSの親和性もあって高フレームで安定して動作します。ただし限界はあり、ゲームだとA15 Bionicでも処理が重くなるとフレームスキップは発生し、A17 Proだと発熱から加熱制御が働いているような挙動をすることがありました。AppleはA17 ProのGPUApple M系チップと遜色がない完成度だと考えているようですが、筆者ははっきり書きます物量で押せるApple Mはやはり別物です。

 

タップするとフレームレートが落ちるバグが存在する

筆者的一番の問題がココ。ホーム画面とか、Web閲覧とか、その程度だと比較的安定して120fpsで描画されます。しかしゲームになると話が変わります。iPhone 15 Proですら、60fps出ずに不安定になることがあります。

一つ心当たりがあるのはiOS 16です。iOS 16は3本指でマルチタップすると画面上部にツールバーが表示され、音ゲーを阻害するという新機能が実装されていました。これ自体もまあ問題なのですが、コイツは後のiOS 16.1で修正されています。

実はこのiOS 16にはもう1つ問題があります。iOS 16以降、音ゲーのフレームレートが落ちるようになりました。それまでiPhone 13で安定して60fps出ていたのが、iOS 16以降はタップするたびにフレームスキップが発生するように。「発売1年でこれはどうなのか?」とは思いつつ、A15 Bionicが非力という可能性を考えそのまま使っていましたが、なんとiPhone 15 Proに変えてもフレームスキップが発生します。9月のイベントであんなドヤ顔でA17 ProのGPU性能を自慢していたのは何だったのかAppleの人間に問い詰めたいレベルで、発熱とか、使い方が悪いとかそういう次元の話ではありません。バッテリーのピークパフォーマンスも問題ありません。iOSは非アクティブのアプリはほとんどスリープになるので、CPUとGPUリソースはほとんど消費しません (バックグラウンド処理を除く)。

国内だとあまり情報が見つけられなかったものの、海外だとそれなりに問題になっている様子。

developer.apple.com

 

どうすれば良いか

じゃあどうすりゃ良いんだよって話ですが、結論から言えばiPhoneで120fpsでゲームを快適にプレイしたいのであれば、諦めてAppleがこのバグ修正に対するやる気を出すのを待つしかありません。その上でゲーム側の対応を待つしかありません。

 

M2 iPad Proは問題ない

筆者はM2搭載の11インチiPad Proも持っているのですが、そちらは全く問題なく安定して120fpsでゲームができます。譜面飛び知らずの化け物性能です。何だったらステージマネージャーで音ゲー2つ起動とかしてても余裕で動きます。

iOS 16の新機能バグはどうやらiPad OSには存在しないようです。バグがない上にApple M系はGPUガン盛りなのでゲームを快適にプレイしたいだけならApple Mチップを積んだiPad Proをお勧めします。現行はM2のみの販売ですが、M1でも十分な性能なので中古とか整備品狙うのもアリな気はする。

iPad Airも現行機はM1ですが、ProMotionには対応していない上に価格差も大したことがないので、よほどAirに拘りがある場合を除いて (絶対Touch IDでないとイヤとか) 、iPad Proをお勧めします。

 

番外編 音ゲーにおすすめなiPhone

筆者の個人的な、音ゲー向き不向きiPhoneを紹介します。主観強めなので参考程度に。

サイズだけで語っても仕方ない、そんな記事はゴロゴロあるので、CPUとかGPUのパワーも考慮して書きます。

 

結論から書くと

音ゲーが目的であればA15 Bionic (5コアGPU)以上の端末であればある程度快適に動きます。その中で、ゲームの快適性だけに絞った上で狙うべき端末は13 Proシリーズと14シリーズ以降です。これらを選んでおけば現行のモバイル機器で最高クラスの性能と安定性を誇っていると言っても過言ではないレベルです。これらで快適に動かないゲームは諦めるかiPadに投げてください。

 

選び方その1 CPU

一番上に書いておきながらぶっちゃけ超どうでも良い要素です。理由は簡単で、A12 Bionic以降のSoCを積んだiPhoneであればCPU性能は十分だからです。A11 BionicはiOS 17でサポート対象外ですので、現役世代で選ぼうとするとここは自然とクリアできます。(ただしiPadまた別の話です。) 高性能コア2コアと高効率コア4コアの6コア構成はA11から変わっておらず、最新機だからといってここがゲームで大きく有利になるかというと別にそうでもない。簡潔に言えば、iPhone 8やX以前の世代は避けるべきで、CPUだけを見ればXsやXRでも十分な性能です。

 

やめたほうが良い : A11 Bionic以前

アリ : A12 Bionic, A13 Bionic

快適 : A14 Bionic以降

 

選び方その2 GPU

ここは割と重要です。が、ここも現役世代さえ抑えていればある程度の性能は確保されます。A11以降のApple独自設計GPUの完成度が高く、A12 Bionic以降は4コア、A15 Bionicでは一部が5コアに増加、A17 Proでは6コアに増加しています。GPUコア数が同一の場合は世代間であまり性能差がありません。例えばA14 Bionicの4コアGPUとA15 Bionicの4コアGPU版はあまり差がないという具合です。他方A15 Bionicの4コアGPUとA15 Bionicの5コアGPUでは後者のほうがやはり有利です。当然といえば当然の話ではあるものの、iPhone 12とiPhone 13の中古を狙う場合で価格差が大きい場合は無理に後者を選ぶ必要はないと言えます。

GPUについてはやるゲーム次第で選ぶべき世代が変わってきます。多少のフレームスキップは許容するのであればA12 Bionicでも十分ですし、逆に処理落ちは許さないのであれば5コアGPUを搭載したものを選ぶべきです。プロセカなんかだと、最低5コアGPUのA15 Bionicは欲しいです。

 

やめたほうが良い : A11 Bionic以前

コスパ良き : A12 Bionic, A13 Bionic

快適 : A14 Bionic, A15 Bionic (4コアGPU)

文句なし : A15 Bionic (5コアGPU)とそれ以降

 

選び方その3 RAM

ここはゲームプレイにはそこまで影響はしないものの、例えばゲーム中に一瞬チャットを確認してゲームに戻ってきたら落ちてた、みたいなことが起きやすいかどうかを分ける要素です。iPhone 13ですらプロセカやってTwitterを1分見て帰ってきたら落ちてるレベルなので最低6GBは欲しいです。

 

やめたほうが良い : 3GB以下

微妙 : 4GB

快適 : 6GB

文句なし : 8GB

 

選び方その4 ストレージ

最近のゲームは容量ドカ食いになりつつあるので潤沢に確保することをおすすめします。ギリギリ足りる、を攻めるよりは全体容量の20%程度は空いているくらいの余裕があるのが理想です。特にiPhoneはSDカードで容量を誤魔化せないため、長く使う、ゲームを大量に入れる等明確に未来が見えているのであれば初期投資は妥協しないことを強くお勧めします。幸いにも、iPhoneでは数少ないカスタムできる要素です。

余談をすると、プロセカやガルパは追加データをすべて保存しておくとそれぞれ10GBくらい食います。加えてiOSで最初から15GBくらい持ってかれます。64GBを選ぶ場合は何もしていなくてもシステムだけで2割持っていかれることを覚悟した方が良いです。

 

やめたほうが良い : 32GB

ミニマリストならアリ : 64GB

欲しい : 128GB

明確な用途あり : 256GB以上

 

選び方その5 ディスプレイ

筆者としては焼き付きが気になるのでホントは液晶が良いのですが、SEシリーズ以外はすべて有機ELになったのでここは諦めた。

ここで俎上に上がるのはリフレッシュレートです。余裕があるならProMotion機を選んでおくと少し快適ですよという話です。ただし先述の通り現状ProMotionにはやや問題があるので、将来的に改善することに期待して投資するか、そもそも60FPSで気にならないのであれば無理に投資する必要はありません。

 

ProMotion対応機 : iPhone 13 Pro, 13 Pro Maxとそれ以降のPro, Pro Maxシリーズ

 

選び方その6 タッチパネル

ここがあまり有名じゃない気がする要素で、尚且つ音ゲーでは割と重要になるポイントです。他方情報の裏があまりとれていないので、本当に拘る方向けで、さらに情報が間違っていても許してくれる方向け。

先に話しておくとiPhoneは全シリーズ通して入力遅延や音や画面の出力の遅延が少なく、安定しているため、そこは問題になりません。入力遅延気にするならiPhone買いましょうと言っても良い出来です。ではここで何を書くかというと、タッチサンプリングレートです。これは画面のリフレッシュレートとは別の要素で、タッチパネルのサンプリング数です。これは基本的には体感できるものではないものの、理論上は入力のタイミングの正確性が向上します。

タッチサンプリングレートは基本的に60Hzですが、Face ID搭載機は120Hzとなっているようです。"ようです" と書いたのは、情報が少ないため絶対にそうですと約束ができないためです。Touch IDであるiPhone SEは全シリーズ60Hzです。

iPhone XiPhone XRでも120Hzと言われているので、現行のFace ID搭載機種は120Hzかそれ以上の可能性が高いです。

また、筆者の体感ではデジタイザにY-OCTAを採用しているモデルと、それ以降の機種はタッチパネルの感度が良いです。具体的にはiPhone 12 mini, 12 ProとiPhone 13シリーズ以降で採用されている模様。Y-OCTAはオンセル式センサーのデジタイザを採用しており、有機ELディスプレイとタッチパネルの一体化技術でパネルの薄型化が期待できます。

 

その他

その他の要素として、iPhone SEやminiシリーズは画面の小ささ故に音ゲーでは操作のしにくさや誤反応を招くのであまりお勧めしません。

15シリーズはUSB-Cに変更されており、有線LANアダプタ等の周辺機器が利用しやすいというメリットがあります。

 

まとめると

iPhoneごとの大雑把な仕様と、筆者的おすすめ度を5段階で評価してみました。現役世代のみ、評価基準は以下の通りで、価格は考慮しておらず、マシンパワーでの評価です。タッチサンプリングレートの情報は推測寄りなので正確性は保証しません。

 

★1...非推奨、ただし最低限は動く。これ以上重くなるときつめで将来性は無し。

★2...やや非推奨、動くものの何等か妥協が必要。中古コスパは良いものが多い。

★3...予算が許すなら最低限欲しいライン。

★4...快適。価格とのバランスを考えると狙い目ラインで、数年は耐えそう。

★5...現状の最高峰クラスなものの値段が高い。

機種名 音ゲー
おすすめ度
SoC GPU メモリ ストレージ リフレッシュ
レート
タッチ
サンプリング
レート
Xs A12 Bionic 4コア 4GB 64,256,512GB 60Hz 120Hz
Xs Max A12 Bionic 4コア 4GB 64,256,512GB 60Hz 120Hz
XR A12 Bionic 4コア 3GB 64,128,256GB 60Hz 120Hz
11 A13 Bionic 4コア 4GB 64,128,256GB 60Hz 120Hz
11 Pro A13 Bionic 4コア 4GB 64,256,512GB 60Hz 120Hz
11 Pro Max A13 Bionic 4コア 4GB 64,256,512GB 60Hz 120Hz
SE 2nd A13 Bionic 4コア 3GB 64,128,256GB 60Hz 60Hz
12 mini A14 Bionic 4コア 4GB 64,128,256GB 60Hz 120Hz
12 A14 Bionic 4コア 4GB 64,128,256GB 60Hz 120Hz
12 Pro A14 Bionic 4コア 6GB 128,256,512GB 60Hz 120Hz
12 Pro Max A14 Bionic 4コア 6GB 128,256,512GB 60Hz 120Hz
13 mini A15 Bionic 4コア 4GB 128,256,512GB 60Hz 120Hz
13 A15 Bionic 4コア 4GB 128,256,512GB 60Hz 120Hz
13 Pro A15 Bionic 5コア 6GB 128,256,512GB,1TB 10~120Hz 120Hz
13 Pro Max A15 Bionic 5コア 6GB 128,256,512GB,1TB 10~120Hz 120Hz
SE 3rd A15 Bionic 4コア 4GB 64,128,256GB 60Hz 60Hz
14 A15 Bionic 5コア 6GB 128,256,512GB 60Hz 120Hz
14 Plus A15 Bionic 5コア 6GB 128,256,512GB 60Hz 120Hz
14 Pro A16 Bionic 5コア 6GB 128,256,512GB,1TB 10~120Hz 120Hz
14 Pro Max A16 Bionic 5コア 6GB 128,256,512GB,1TB 10~120Hz 120Hz
15 A16 Bionic 5コア 6GB 128,256,512GB 60Hz 120Hz
15 Plus A16 Bionic 5コア 6GB 128,256,512GB 60Hz 120Hz
15 Pro ★★★★ A17 Pro 6コア 8GB 128,256,512GB,1TB 10~120Hz 120Hz
15 Pro Max ★★★★ A17 Pro 6コア 8GB 256,512GB,1TB 10~120Hz 120Hz

 

プロセカは嗜む程度民としてはやはりA15 Bionicの5コアGPU版以上は欲しいです。

 

さて、この記事のタイトルをご覧ください。

音ゲーのフレームレート目当てにiPhone 15 Proは現状買わないほうが良い話」

です。

最終的に15 Proを勧めてオメーは何が言いたいんだよって話になります。もう滅茶苦茶な記事だけど番外編だから許して。

弁解すると、まず筆者の第一の主張としては音ゲーしたいならiPad Proを優先して買うべきです。そのうち出てくるであろう次期iPad Proは有機EL化と高価格化すると見込まれており、今までの発売周期から考えると早ければ2024年の3月にも発売される可能性があります。つまり、今M2 iPad Proを買っとくのが割と良い気がする。

どうしてもiPadではなく、iPhoneで欲しい場合は15 Proが一番マシに動くだろうというのが最後の番外編です。ただしこれはお金をAppleに溶かすことに何の躊躇いもない場合の話で、コスパを求めるのであれば★4くらいの評価をした機種をお勧めします。

今更VC-JCL10000を貰ったので使ってみた。

涼しくなったと思ったら蚊が大量発生してうんざり。

 

経緯

突然ですが、掃除機貰いました。

前から家にあった掃除機です。家族共用として自宅にずっと前からあることは知ってて主も度々使っていたんですが、実は主以外の人間が使っていたところを数回しか見ておらず、ここ1年に至っては誰も使っていなかった。貰って良いか聞いたらアッサリOK貰えたので自分用の備品としてもらっていきました。

 

VC-JCL10000とは

貰った掃除機はVC-JCL10000という東芝トルネオVコードレス掃除機で、ジャパネット専売のモデルです。

ハード面では、東芝の通常モデルを切って貼ったようなちぐはぐなモデルとないっています。

まず、クリーナー部分とヘッド類に関しては2015年モデルのVC-CL200/VC-CL1200がベースとなっています。VC-CL200とVC-CL1200の何が違うかというと、付属品が違います。VC-CL1200についてくる洋服用ブラシ、ふとん用ブラシ、ホースがVC-CL200にはついていません。共通の付属品は充電台、隙間ノズル、丸ブラシです。

ではVC-JCL10000の付属品はというと、ホースは付属するものの充電台、洋服用ブラシ、ふとん用ブラシが付属しません。

  VC-CL200 VC-CL1200 VC-JCL10000
充電台 -
丸ブラシ
隙間ノズル
ホース -
洋服用ブラシ - -
ふとん用ブラシ - -

充電台に関しては、VC-JCL10000には端子自体が存在しないっぽいので使えないと思う。ただ、その他の付属品は互換性がありそうです。

そして2015年モデルと違う点がもう1つ、バッテリーが異なります。実は2015年モデルのバッテリーは2000回充電を謳っておきながら、無理のない使い方でも1年前後で壊れるというしょうもない不具合を抱えており、散々ユーザーとオペレーターがモメたっぽい。そんなこともあってかは知らないけど、ベースは2015年モデルでありながらバッテリー仕様だけ2018年モデルと同じになっています。副産物として、ベースの2015年モデルよりもバッテリー駆動時間が微増している模様。バッテリー型番は2015年モデルがCL2-PG、VC-JCL10000がCL4-PGR-2です。

クリーナー部分は2015年仕様、付属品は半端、充電台はケチる、バッテリーだけは2018年仕様にしたのがこのVC-JCL10000です。

 

古いがパワーはある

東芝は吸込み仕事率を開示していないので雑感にはなりますが、割と吸います。ゴミセンサーでゴミがあると判断すると吸引力が勝手に上がりますし、バッテリー持続時間を犠牲にすればある程度のパワーで保たせることもできるのでコードレスだけど別途掃除機が必要になるような、そんなレベルではないと思います。カーペットとか吸うと結構ゴミが溜まって「おお...」ってなる。

 

手入れは面倒

5年前 (技術的には8年前) のモデルではありますが、機能的には割と充実しており普通に使えるコードレス掃除機です。問題点を挙げるならば、見出し通り手入れが面倒というか、設計が親切ではない。

ヘッドは実はモーター式で自走式です。しかしブラシの設計がよくないのか、よく絡まるので手入れが必要です。この手入れが、分解が面倒なうえに隙間に絡まると永遠に取れないという、手入れさせる気があるんだかないんだかよくわからない構造をしています。

そしてダストカップ。ユニット部分丸ごと水洗い可能というかなりありがたい設計である一方、ダストカップ上部に細かいホコリが分離される仕組み上、パッキン部分にゴミが溜まって取り外しのたびにホコリが舞うという割と鬱陶しい構造欠陥があります。水洗いは可能な一方で、ダストカップを外す度に不衛生というのがこの機種のデメリットです。

 

実用性

んまぶっちゃけ普通です。5(8)年前のモデルとしては優秀だと思います。あまり使ってなかったのが功を奏してバッテリーは持ちますし、吸引力も申し分なく、ヘッドの付け替えで色々な場面に対応できます。何よりタダなので文句はない。というか、今まで使ってた2013年製のコードタイプのトルネオよりも吸う。まあ2013年モデルが多分ヘタってきてるんでしょう。

本体部分は若干重いです。ただ、ヘッド自走式なのと、比較的バランスが取れているので通常の形態で使う分にはあまり疲れない。

そしてヘッドが前使っていたものよりも小型なので、テレビ台の下に潜れる点には感動しましたね。

 

人間、欲が出てくる

さて、割と優秀な掃除機が手に入ったわけですが、人間という生き物、欲が出てくるものです。ふとんブラシはやっぱりほしい。ので、調べました。

VC-CL1200の付属品のふとんブラシは 41456257 という型番?らしく、ヨドバシだと取寄せ、AmazonだとマケプレAmazon倉庫で在庫残少という状況でした。このプラスチックのカタマリ、しかも正式対応機種ではないので互換性がなくても文句が言えないモノに6000円もかけるの?と考えたときにふとバッテリー問題を思い出した。

 

2015年モデルを活用

先述の通り、2015年モデルはバッテリーに製造欠陥レベルの問題を抱えており、なんたらドットコムのレビューとクチコミ欄は荒地と化しています。このモデルの凄いところは、このバッテリー不良をまさかの1万円越えの有償修理しか受け付けないところです。さらに衝撃なのがこの明らかに問題のあるバッテリーは、型番上は2017年モデルのトルネオまで引き継がれています。ただ、2017年モデルはバッテリーで騒がれてないので、マイナーチェンジでも入ったんですかね?

とりあえず、2015年モデルのバッテリーは酷いんです。いや使ってないからわかんないけど多分ひどい。使い込む間もなくバッテリーが自滅するので、アクセサリーがきれいなまま残ります。きれいなアクセサリーはフリマアプリに流れてきます。これを狙います。

探してみると未使用品でも数千円で手に入る。少なくともメーカー取り寄せより圧倒的に安く、しかもほかのパーツもセットで手に入るのでこっちで買いました。ポンコツな姉妹機種がいるって、時に素晴らしいですね。

 

期待通り使える

正直イマイチ使い勝手の悪いパーツ収納用のバッグ、洋服用ブラシ、ふとん用ブラシなどの本来付属しない付属品をゲットした上で、隙間ノズルや丸ブラシ等の予備が数千円でゲットできました。やや不安であった互換性も問題なし、普通に使えます。というかダブった付属品見る限りマジで全く同じ。

 

ふとん用ブラシ自体がショボい

購入前から気付いていたことではありますがふとん用ブラシとは言え普通にプラスチックのカタマリなので「まあこんなもんだろう」は超えないんですよね。少なくとも、6000円出す価値あるかと言われるとかなりビミョい。

主はふとんを掃除機で吸うときは衛生的な観点からどうしてもヘッドは分けたいので買いました。

Acerのコスパ良さそうなノートPCを買ってみた。

Acerて社名はイロハモミジから取ってるとか取ってないとか。

 

 

 

経緯

経緯も何も安いPC見つけたら人間飛びつきたくなるものです。

ミニPCの置き換え用とか、そんなのは後付けの理由です。

 

買ったの

AcerのAspire 5シリーズ、A514-55-H58Yというモデルです。

 

特筆すべきは価格

Core i5-1235U搭載のノートなんて世の中に星の数ほどある訳ですが、その中でこのモデルを選択した理由について。タイトル通り、コスパが良さそうだからです。

販売ページは ここ

Joshin限定で期間限定扱いとはいえ、このPCは新品で54,800円で購入できるという破格の安さです。ポイントが548ポイントつく他、主が買ったときは1,500円引きの謎のクーポンもあったため53,300円で買えました。クーポンをぶつけると還元されるポイントが減りますが、普通に値引き額のほうがデカいので気にしない気にしない。

有名どころのメーカーから出ていて、しかも第12世代 Core i5-1235U搭載となると、なかなか安い気がする。

値引き前は価格.comによると59,800円で売られていた模様、十分これでも安い。

 

付属品

・45W ACアダプタ

・HDD取付ねじ

・紙類

わざわざ封筒に入ってるとか、コッソリOfficeのライセンスキーでも入れてくれたのかと期待して開封したら取説みたいなのが入ってた。そういう訳 (?) でOfficeは付いてないので注意。

ノートPCで2.5インチ用取付ねじ付属してくるって珍しい気がする。

 

構成

CPU : Core i5-1235U

RAM : DDR4-3200 8GB(オンボード) スロット数:1(空き:1) 増設不可

GPU : Intel UHD Graphics

SSD : 512GB M.2 (Type 2280) PCIe NVMe

OS : Windows 11 Home

LCD : 1920×1080 IPS非光沢パネル 約1670万色

 

パワー不足になりにくいCPU

Core i5-1235Uは位置づけとしてはAlder Lake-Uに所属します。Alder Lake-UはTiger Lake-UP4の後継なので、グレード的にはかつてのYシリーズつまり超低電圧版に位置します。しかしコア数の増加やMTPが55Wになっている等もはや低電圧の面影はありません。プロセッサ名に "U" を冠していても全く恥ずかしくないプロセッサです。

Pコア2C4T+Eコア8C8Tの計10コア12スレッドの、Alder LakeらしいヘテロジニアスCPUです。実力的には前世代のCore i7-1195G7をシングルとマルチともに超える実力を持ちます。正直Tiger Lakeって何だったんだろうと思えてしまうくらい。

ただし、Core i5-1235Uの実力はメーカーによるチューニングでそれなりに差が出るようです。例えば、主が去年から愛用しているInspiron 14 7420 2-in-1も同じくCore i5-1235Uを搭載したノートPCですが、動作の傾向がこのAspireとは違います。Inspironは電源接続時はPコアEコアともにすべてのコアが動作しておりコアが保留状態になることは滅多にありませんが、Aspireの場合は電源接続時でもPコアEコアともに、数コアがスリープになることがあります。

実質P:2C2T E:4C4Tくらいで動いてる。

InspironはACアダプタが65WでAspireは45WなのでInspironはパフォーマンス寄り、Aspireは省電力寄りに振ってるのかもしれない。というように、メーカーごとにある程度パフォーマンスと消費電力のバランスが調整できるようになっているため、Core i5-1235Uがすべてベンチマーク通りに動くとは限らない点は注意が必要です。Core it-1235UのMTPが55Wだからって、全機種で55W出る訳じゃあない。45Wアダプタでどうやって動かすの?って話です。あくまで上限が55Wという話、MTPはマストではありません。

じゃあInspironとAspireで体感で差があるかと言われたら、別にない。

Aspire A514-55-H58Yには上位機種でCore i7-1255Uを積んだA514-55-H78Yというモデルがあります。Core i5-1235UとCore i7-1255Uの差を考えたとき、誤差レベルの性能向上とIris Xe実行ユニット数の違い程度しかないため、少なくとも15,000円の差額ほどの魅力はないように思います。特に、後述しますがシングルチャネルで使うならIris Xeの差すら無い気がする。

 

意味不明な記載のメモリ

メモリはDDR4-3200の8GBです。

正直8GBは今の時代なかなか苦しい気がする。これだけなら、ああちょい容量ショボいなと思うだけなのですが、ぱっと見だと「んあ?」って感じの記載があります。

システムメモリー

標準 8GB / 最大 8GB、オンボード 8GB、DDR4-3200MHz SDRAM、スロット数:1(空き:1)

引用元:A514-55-H58Y | acer (acerjapan.com)

これが意味するところは8GBはオンボードで固定なのでどう頑張っても動かせないけど、1スロットは着脱可能なスロットがあるよ、そして空いてるよというお話です。これ自体は稀によく見る構成で、8GB増設しないときれいなデュアルチャネルにならない、そしてメモリ型番を合わせるのが限りなく不可能に近い割と迷惑構成です。そして、「んあ?」から「あ?」に代わる記載が

モリー注記事項

製品の仕様によりユーザーによるメモリーの変更および増設はできません。

引用元:A514-55-H58Y | acer (acerjapan.com)

空いてんだったら埋めさせてよ。かるーく調べてみるとこの機種にはメモリ16GBの上位機種があり、そちらはこの空きスロットを埋める形で16GB構成になっているようです。製品の仕様とは何を指していて何を以て増設不可としているのかはわからないものの、意味もなくシングルチャネルで空きスロットを作るとは思えない。つまり...

 

シングルチャネル時のIris Xeの動き

この機種のiGPUはIntel UHD Graphicsということになっています。

Core i5-1235UのiGPUはIris Xeでは?となりますが実は罠があります。あまり知られていませんが、Iris Xe Graphicsはメモリバス幅が128bit未満の場合はIntel UHD Graphicsとして動作します。メモリバス幅は1スロットで64bitなので、早い話がデュアルチャネルつまり2枚挿し以上にすればIris Xeとして動作します。

www.intel.com

Intel公式によると、シングルチャネル時は実行ユニット数が80未満になるようです。つまりCore i3以下のグレードのiGPUと同等になるのかな?

ただ、Iris Xeの性能はお世辞にも高いとは言えないため、実行ユニット数が変わろうと実用上はあまり差が出ないというのが主の考えです。ベンチマークとかとれば数字に表れるとは思います。ただ、それが実用上体感できるのか?と問われるとそれは別問題です。第一、事務用途でIris Xeを使っていて、フルで使い切ることなんてそんなにありません。重めの3Dゲームとかするならばフレームレートとか多少は差が出ると思いますが、Iris Xeでゲームをするというチョイスがまず間違ってます。Iris Xeは事務用途向けのiGPUと思って使ったほうが間違いなく幸せです。

 

SSDはPCIe3.0x4

SK hynixのHFM512GD3の512GBが搭載されています。恐らくBC711シリーズ、詳細を知りたいけど公式が製品ページを何故か消しているので不明。Samsungもそうだけど製品ページ消すのやめてほしい。

ユーザーレビューとかを見てみるとシーケンシャルでは2000~3000MB/sと、Gen3 SSDとしては標準的な速度が出るようです。ワンチップSSDDRAMレスでHMBぽい。SK hynix製なので問題ないとは思いますが、詳細不明なので是非換装したいですね。そうでなくても主は出荷時に載ってたSSDは外して保管しておく派なので。

手のひらクル~しますと、PC本体の価格から考えればなかなか良いSSDが載ってると思います。確かにBC711の詳細は不明なものの、SK hynix製で512GB、速度もPCIe 3.0としては恥ずかしくないくらいの性能は抑えているSSDです。SSDなんて品質を落とそうと思えばどこまでも落ちていくので、そんな中でこの安いPCで大手メーカーのSSDを搭載しているのは評価に値します。

 

FHD液晶はもはや最低限

衝撃だったのが令和も5年になったというのに未だにFHDに満たない液晶を積んだ現行ノートPCがあること (この機種のことではない)。もはや使わせる気無いとしか思えない。

今回のAspireは流石にFHDを積んでいます。1920×1080 (16:9) 液晶は今となっては最低限欲しいラインです。その最低限です。主は13.3インチ程度のPCであればFHDでもスケーリング無しで十分読めるため、等倍で使っています。ただ、同じ14インチでもInspironは16:10なので、Aspireの16:9は若干の窮屈さは感じます。

ディスプレイはIPSパネル非光沢です。主は少なくともノートPCでは光沢よりも非光沢派、そしてIPSパネル派なのでうれしい要素です。リフレッシュレートは60Hz、色深度は8ビットで約1670万色、SDRです。雑感やや発色は薄い気がします。

液晶パネルは必要最低限、でもこの価格帯なら普通にうれしいラインの品質です。

 

インターフェースは実用性高め

左側面奥から...

DCジャック

RJ-45 (1000BASE-T)

HDMI 2.0

Standard-A (USB 5Gbps / 電源オフ給電機能付き)

Standard-A (USB 5Gbps)

Type-C (Thunderbolt 4)

 

まず、使用頻度が高いポート類が左側面に集中していることが評価が高いです。理由は簡単で、右側面だとマウス操作時に邪魔だからです。どこのメーカーとは言わないけど、右側面手前にUSBポートを設置する、それ製品実際使ってテストしてる?みたいなPCはチラホラあります。

最近のPCはUSB PDで給電するものが増えてきていますが、このPCは電源専用のDCジャックを備えています。付属の45W ACアダプタで使えます。

RJ-45は1GbE対応、HDMIは2.0対応です。このポートは省かれているPCが多い、または規格がケチられている製品が多い中で実用性の高い水準のものが搭載されています。HDMI 1.4とか積まれた時には邪魔なだけなので、4K 60Hzに対応したポートがあるというのはありがたい。

USB Standard-Aは2ポート、どちらも5Gbpsで奥のポートは電源オフ給電が使えます。

このPC購入の決め手の一つとなっているのがやはりThunderbolt 4です。USB4 40Gbps、DisplayPort、USB PDを1基で実現してしまうThunderbolt 4ポートはついていて損することはありません。現代の、ポート控えめPCの心強い味方です。Thunderboltが使えるのはIntelマシンならではです。(AMDマシンでも稀にあるらしい)

欲を言えば、外付けSSDを多用する身としてはUSB 10Gbpsに対応するポートがもう1つあると嬉しかった。

 

右側面奥から...

ケンジントンロック

Standard-A (USB 5Gbps)

3.5mmジャック (イヤホン/マイク共用)

 

ケンジントンロックとかRJ-45とか、インターフェースがやや事務寄りな印象を受けます。

右側面のポートは中央あたりにあります。イヤホンジャックの位置はやや邪魔になる気はするものの、許容範囲ではあります。

 

イヤホンジャックは本体スピーカーとイヤホンで別系統で扱ってくれるタイプです。音量や設定を個別に管理してくれるので 「イヤホン挿したらスピーカーの音量引き継がれて鼓膜おたわ」みたいな事故が起きません。

ステータスランプは3.5mmジャックの手前にあります。右側面についてて見にくいというレビューがあった気がしたけどそもそもついてないPCも多いので付いてるだけ良い方だと思う。

イヤホン接続時はAcer TrueHarmonyがオンになっていると変な音になったのでオフにしました。

 

その他機能

Wi-Fi / Bluetooth

Webカメラ

内蔵マイク

キーバックライト

ジェスチャータッチパッド

指紋認証

 

Wi-Fi 6Eに対応しています。

Wi-FiカードはまさかのMediaTek製MT7922です。てっきりAX211なのかと思ってたら違うらしい。性能は大きくは違わないと思うのでまあどっちでもいいか。ハード的にはBluetooth 5.3に対応してるっぽい?

Webカメラ、内蔵マイクは普通です。最近のPCなら大抵ついてます。一つ気になったのはマイクには機能キー側でマイクOFFの設定があるものの、カメラは物理プライバシーシャッターがありません。カメラの動作ランプはあります。

キーバックライトは、もうこの価格帯のPCにも付いてくるんだなと感心しました。明るさは 消灯→暗→明 の3段階で切り替わります。BIOSの設定次第ですが、無操作時には自動消灯します。ただ、やや実装が雑なのか、自動消灯した後キー操作した際の点灯がやや遅め。また、Windowsを再起動するとキーバックライトの設定が揮発して勝手にオンになるという地味なマイナスポイントがあります。

タッチパッドジェスチャー対応です。ジェスチャー非対応とでは操作の快適性が全く違うので主の中では必須機能の1つになっています。

指紋認証タッチパッドの左上寄りに埋め込まれています。Windows Hello対応、認証精度はサイズの割に良好で、ほとんど弾かれません。弾かれても2~3回指をあてなおせば通ります。

 

他に書く場所がないのでここに書くと、キーボードは表記がややゴチャゴチャしている印象です。半面、フォントはややヒョロヒョロしているので視認性がイマイチです。また、他言語キーボードと設計が共通化されており、右側のキーはかなり詰められて配置されています。RAltキーがないことや機能キーに再生コントロールがない点、FnLockがキーボードから操作できない点については評価低めです。

打鍵感は重すぎず、かといってしっかりと押した心地があるので使いやすいキーボードです。

 

買ってからやったこと

新品状態だと使いにくいことがあるので、自分でやったこととか。

 

フィルム貼った

まず液晶画面は傷でもついた日には立ち直れないので14インチのフィルムを買いました。今回はいつものデカめの液タブフィルムを買って切って貼るいい加減な方針ではなく、最初から16:9 14インチ用のフィルムを買いました。本体が非光沢なのでフィルムも非光沢のものをチョイス。

そしてタッチパッドにも貼った。こっちはテキトーなスマホのフィルムを買って指紋認証部分は切り抜いて貼りました。

 

リカバリディスク作った

回復ドライブというWindows標準機能で簡単に作れるので、作りました。Windowsだけでなくメーカーのカスタム部分とかドライバまでまとめて作れるので優秀です。最近はリカバリ領域もデカいので32GBのUSBメモリを要求されることが多いのですが、今回は16GBで済みました。

 

プリインソフトを消した

スタートメニューに存在する、この機種特有のプリインソフトは別に消しても良いソフトと、消すとかえって不便になるソフトがあります。

消すと不便になるソフトは

Acer Purified Voice Console

・Care Center

Intel Optane Memory and Storage Management

・Quick Access

Realtek Audio Console

です。これらはPCの設定の変更に使えるので消さない方が良いと思う。Intel Optane以下略はお好みで。その他のAcer製ソフトとかMS製お節介ソフトは消しても問題ありません。

あとマカフィーも消した。

この中だと

・App Explorer

・User Experience Improvement Program Service

マカフィー リブセーブ

は消しても良いヤツです。

 

Fnを入れ替えた

デフォルトだとF数字ではなく機能キーに割り当たっています。主は逆のが良いので、標準でF5とかを押せるようにBIOSで設定を変えました。

 

UEFIGUIが多いこの時代に、BIOSって感じのUIが見れると思わなかった。

MainタブのFunction key behaviorをMedia keyからFunction keyに変えると、デフォルトでF数字キーが割り当たります。

 

ハード面を弄ってみる

この項目ではPCを分解していますが、保証対象外になる可能性がある行為なので、自己責任でお願いいたします。

 

VOIDシールがあるけれど

AcerのPCはVOIDシール所謂封印シールがついていることが多い印象で、今回も例外ではありません。

ただ、今回のPCは付属品に明らかに2.5インチディスク用であろうネジが付属されています。付属品の名はずばり "HDDアップグレードキット (一式) " 。封印シール剥がさないとHDD増設とかできないのにどういうつもりなのか?と思って調べると、どうやら分解した程度では保証は切れないようです (保証が切れない保証はしない) 。Acerが気にしているのは、ユーザーによる作業中の事故のようで、「SSD換装してたら静電気で壊した」とか「端子折れた」とかそういうのの保証はしませんよという話のようです。VOIDシール壊して裏蓋開けるのは公式で明確にOKと言っている記述は見つけられなかったものの、HDDアップグレードキットとか付属して、換装方法まで案内しているあたりまあ黙認状態程度ではあるのでしょう。という訳で

グサッ

ガバッ

メインボード部分がかなり小さいながら、SO-DIMMスロットが1つ、2.5インチ用スペースがあり、M.2 SSDは2280、Wi-Fiカードも (物理的には) 交換可能な構造です。CPUグリスの塗り替えすら容易にできそうな構造で、14インチながらかなり自由度が高そうです。バッテリーもそれなりの面積を占有しています。

ヒートパイプ部分をよく見ると何やらチップが載りそうな箇所が。

上位機種だとdGPU搭載とかあるのかな?

 

まずはメモリ増設

載せるだけの簡単作業なのでメモリを増設してみることにします。今回は既にオンボード8GBで固定されているので、容量だけでも揃えようということで8GBのDDR4-3200なメモリを用意しました。

CrucialのCT2K8G48FS832Aです。Micron型番も存在するようで裏面は

MTA8ATF1G64HZ-3G2R1です。両面実装ながらシングルランクなメモリとなっています。本当はできるだけ他の要素も合わせたかったんですが、CPU-Zとかだと詳細が読めなかったので諦めた。

Acerが言うところの増設不可、が何を指すのかがよくわからなかったので若干怖かったものの、普通に認識、デュアルチャネルで動きました。

 

ただ、一つ気になるのがよく見るとGear2で動いています。Inspironの時はDDR4-3200でもGear1だったのでAlder LakeはGear1での動作に対応していると思うのですが、それを設定できる項目もBIOSで見当たらなかった。

iGPUは無事Iris Xeになりました。

 

次にSSD

SSDについては2280だし、注記もなかったのでメモリよりもハードル低いだろうと思っていたらこれが大きな間違いだったことに後で気付く。

実は動作確認の時点で気になっていたことがあり、CDIから転送モードが読めなかったんですよね。これの対応規格次第でGen4 SSDふざけて買っちゃおうかな~なんて考えてたんですが、転送モードがよくわからなかったので結局家で余ってたEXCERIA PLUSを載せることにしました。主はDRAM付きSSDに異様なまでに執着しているので基本的にDRAMレスSSDはHMB対応だろうがSATAだろうが使いません。

 

まず物理的問題が起きる

薄々勘付いてはいた点、このPCは両面実装SSDは載せられません。EXCERIA PLUSを載せてみたところ裏面のDRAMがメインボードに干渉した。

それならばとEXCERIA PLUS G2を載せてみたら、今度は2242用らしき取付部分とNANDが干渉した。

諦めて片面実装のEXCERIA G2を載せてようやく解決しました。

 

次にソフト面で問題が起きる

無事載ったのでWindows 11をクリーンインストールするべくUSBからブートした。まずタッチパッドが使えない。

タッチパッドがオフになってるのかと思ってFn+F10を押してみても変わらず、とりあえずキーボードでセットアップを進めてみました。そしてインストールするディスクを選ぶ画面になったとき、ディスクが無いと言われた。

 

ここでまず相性不良を疑ったのですが、ふとCDIで転送レートが読めなかったことを思い出した。これが原因なのでは。

 

クリーンインストールされたSSDを入れてみる

このPC単体でセットアップができないのであれば、別のPCでWindows 11をクリーンインストールした上で、そのディスクを移植するという方法をとることにした。やり方は単純で、別PCでSSDWindowsクリーンインストール→再起動→OSの起動を阻止する→電源を切る→SSDを戻す という流れでできます。OSの起動を阻止するというのがポイントで、インストール後に自動再起動がかかった際にBIOSのセットアップとか、ブートメニューに入ってその後電源を切ればOKです。一度でも起動してしまうとそのデバイス用にセットアップされてしまう、逆に言えばこの時点ではどのPC用にもセットアップされていないので他のPCに移そうが特に支障は無い訳です。InspironでEXCERIA G2にOSをクリーンインストール、その後Aspireに載せ替えたところ、EXCERIA G2からのブートには成功しました。しかしセットアップに入る前にINACCESSIBLE_BOOT_DEVICEが返ってきてしまい、使い物にならなかった。

これは2度試しても同じ結果だったのでOS破損とかでは無いと思う。ブルースクリーン画面も親しみやすくなりましたね。

 

リカバリディスクから起動してみる

このPCがクリーンインストールが不可能に近いヤバい機種であることは分かったので、別の方法を考えました。回復ドライブを使います。

まず、更地のSSDをAspireにセットします。ここまでの作業で割と時間がかかっており、日を跨いでいて外出イベントを挟んだので別のSSDを用意しました。ノートPCに1TBも要らない。1TBは外付けで使いたいので。

用意したのはSamasung 960 PROというSSDです。

これは2017年当時の高級機で、今となってはMLCって珍しいねくらいのSSDです。当時の高級機ではあるので速度はSEQで2000MB/s~3500MB/s出るという、今でも普通に使える水準のSSDです。あとMLCなのでSLCキャッシュとかの小細工が必要ない仕様上、ぶっ続けで書き込んでも速度低下しないという地味な利点も持っています。主大好きDRAMは512GBモデルだと512MB用意されています。ちとこわあじなのは古いことと突発的な故障が多々報告されている点ですかね。

無駄話が長くなりました。作業は簡単USB挿して起動するだけ。

そして立ち上がったらウィザードに沿って復元するだけ。

 

青背景の画面になったらSSD側で自走しているのでほぼ勝利です。少し待つと無事起動つまりSSD換装に成功しました。

CrystalDiskInfo上では960 PROとなっていますが、Care Center上ではHFM512GD3JX016Nとなっています。リカバリしたOSはBC711と接点が無いはずなんですけどまさかCare CenterのSSDの型番は取得せずに固定とか?これ増量換装したらどうなるのか気になる。物理的に換装可能なクセに換装すること想定してないんですかね?Care Centerはややいい加減な作りな気がしてしまう。ちなみにメモリは16GBと反映されています。

Samsung Magicianで960 PROは認識しましたが、インターフェイスとNVMeドライバーの項目は取得できませんでした。

 

クローンでもいけそう

試してはないけどディスククローンでも行けそうですね。クローンソフト用意する手間考えるとリカバリディスクのが楽だとは思います。

 

という訳で完成形 ↓

 

簡単にレビュー的な

良いところ

コスパが良い。これに尽きます。特別親切なPCという訳でもないものの、6万円を切るのであれば十分すぎるコスパの良さです。何よりCore i5-1235U搭載でThunderbolt 4ポートを備える点、そしてキーバックライトや指紋認証を備える等上位機種にも引けを取らない機能が付いている点はかなりの強みです。安価ながら個人用途でも事務用途でも、家でも出先でも活躍できるPCです。

また、(保証を無視すれば) 拡張性が高いのも利点です。2.5インチディスク用のスペースを備え、非公式ながらメモリ増設やクセがあるもののSSD換装も可能で、14インチながら自由度は高いです。特に最近はメモリどころかSSDまで弄らせる気のないPCが多いので、少なくとも主にとっては評価できる点です。

このPCはモダンスタンバイ諸々サポートしているのでデバイスの暗号化が使えます。

 

てゆかこれが利点に上がる時点でWindowsっておかしいよね。デバイスの暗号化くらい標準で使わせろ。

このPCはFn+Fを押すことで 静音→バランス→パフォーマンス の3モードで切り替えることができます。静かな環境でもPCを黙らせることができるので便利。

モダンスタンバイ中でもファン全開で騒ぎまくるInspironに対して、Aspireはモダンスタンバイ中はファンの回転が無いので、スリープになっている感があります。

充電制御も可能です。詳細な設定はできないものの、80%で充電を止めることはできるので、劣化防止には貢献すると思います。

 

気になるところ

プライバシーシャッターが付いていない、VOIDシールがある、あと個人的には再生コントロールが欲しかった。

ディスプレイは片手で開くタイプではなく、本体を押さえながらでないと開きません。

休止状態までの時間とオンオフを弄れないのが気になります。スリープで放置すると勝手に休止状態になっています。

そして何より回復ドライブを作っておかないとSSDのデータ飛ばした時とか、換装した時に詰む仕様はやはり気になります。SSD換装を考えていなくても、OS破損とかSSD故障とかは普通に使っていてもあり得る話です。そういう時に、リカバリメディアが無いとどうにもならない可能性が高い点は使っていく上で懸念点です。

そしてH.265に対応していないというトンデモ仕様でした。これはAcerが悪いというよりはMicrosoftが悪いのですが、実は2023年現在Windowsは未だに標準でH.265に対応していません。H.265を扱うにはMicrosoft Storeで120円で販売されている "HEVCビデオ拡張機能" を別途購入する必要があります。15,000円越の高級OSが笑わせてくれるものです。実この問題はPCメーカー側もやや気にしているようで、メーカーによっては出荷時点でH.265に対応させるべく "デバイス製造元からのHEVCビデオ拡張" というものがプリインされていることがあります。今回のAspireはこれすら入っていないので、WindowsでH.265を扱おうとすると120円支払う必要が出てきます。さらに衝撃なのは、これが導入されていないとHEIC画像ファイルも扱えないという点。

ちなみにこの仕様はWindowsが対応しないというだけであって、VLCとかのサードパーティアプリを使えば普通に再生できます。ただしサムネイル表示されません。これがWindowsです。ここまでくると、こちらとしても意地でもH.265に1銭たりとも払いたくない。

 

どっちとも言えないところ

まずスピーカー。本体スピーカーは本体底面についており音質は普通です。別に悪い訳でもないもののこれよりも音質の良いPCはあるので特別評価する要素がありません。

次にキーボード。打ち心地は問題ないものの視認性が微妙に悪い点と先述のキーバックライトの仕様が気になる。

そして主はあまり気にはしていないものの、このPCは最近のPCとしてはベゼルが太めの部類です。

良いところに書こうか悩んだ点、バッテリー持ちは普通です。事務用途で使う分には数時間は持ちます。特別持ちが長い訳ではない点は注意です。蛇足ですがバッテリー駆動中はEコアはほぼ動かず、Pコアでほとんど処理をしているようです。

価格帯考えると仕方無い点として、Officeが付属しないことは注意です。

本体は天板のみ金属で他はプラスチックです。14インチノートとしては特別軽い訳でもなく、重い訳でもない標準的なラインのPCです。持ち運びはそこまで苦にはならないと思う。

関係ないけどブート時のacerロゴが緑色で絶妙にダサい。

 

簡単にまとめると

◎驚異のコスパ

◎Thunderbolt 4

指紋認証あり

ジェスチャータッチパッド

Wi-Fi 6E対応

◎即納 (記事執筆時点)

◎機能は中堅機種以上クラス

◎3.5mmとスピーカーは別系統扱いの出力

◎暗号化が使える

〇使い勝手の良いインターフェース

〇FHD IPS液晶

〇14インチで持ち運び可

〇1スロットのみメモリ増設可

SSD換装可 (注意点あり)

〇2.5インチディスク増設可

〇マイクミュートボタンあり

〇SK hynix製512GB SSD

△Office無し

△プライバシーシャッター無し

△メモリ8GBはやや不足

△出荷時点ではシングルチャネル

×VOIDシールあり

×H.265非対応

×再生コントロール無し

×リカバリディスクが無いと詰む可能性あり

 

A514-55-N58Yとの違い

Amazonで売られているA514-55-N58Yとの違い。約6万円で売られているのであちらの方が高機能なのでは?と思ったら実は指紋認証搭載の有無の違いでした。A514-55-N58Yは指紋認証非搭載です。余程Joshinが嫌だとかでない限りはA514-55-H58Yのが安くて指紋認証も付いてくるので、こちらをオススメします。H58Yが異常なだけで、本来はN58Yも十分コスパ良いはず。

 

総評

円安の時代の今、5万円台でここまでの性能、機能を持ち合わせたPCはなかなか無いと思われます。家でも外でも、個人でも事務でも、メインPCにもサブPCにもなり得るオールラウンダーなPCでもあります。ただしゲーム用途には向きません。じゃあオールじゃないじゃん。

メモリ8GBは心許ないものの、SSD 512GB搭載でありCore i5-1235U搭載である点は現在売られている格安PCが「何だったの?」と言えてしまうほどのコスパの良さです。コスト相応となっている部分としてはプラスチック多様で狭小ベゼルとは言い難い外装、プライバシーシャッターが無い点等に出ています。そしてSSD周りの仕様と、感じの悪いVOIDシールは気になります。

自己責任ではあるもののメモリの増設をすれば実用性は一気に上がりますし、SSDの換装も不可能ではなく、14インチながらカスタマイズ可能な点は主のような勝手に弄りたいユーザーでも満足できる点です。8GBのメモリ増設しても合計6万円は超えません。

ところどころ気になる箇所はありますが、価格を考えれば納得できる内容です。高コスパな14インチノートを探していた方、如何ですか?

ELECOMの2ポートUSB PD充電器を買ってみた。

最近白系の充電器はセールされない気がする。

 

 

経緯

主のベッド横の充電器が増殖しすぎて大変なことになってた。最低限、iPhoneApple WatchiPadはUSB PD対応なのでPD充電器で充電したい。しかし台数分PD充電器を用意していると邪魔なので、ある程度まとめたいなと思った。

 

買ったの

コメントすることがないラインを突いている箱。

ELECOM EC-AC4365BKです。

御覧の通り、2ポートです。

 

実物見て思ったのが、意外とコンパクトだなということ。65W対応なのでさすがに重量感はあるものの、Anker Nano II 65Wと比べてもあまり差がありません。

 

上からAnker Nano II 65W、EC-AC4365BK、Anker PowerPort III 65W Podの並びです。横幅はあるものの、割と小型です。65Wで2ポートと考えるとなかなか優秀。

 

単ポート5Aケーブル使用時

複数ポートある充電器って調査する側としては非常に面倒なんですよねえでも折角だからやる。

 

USB PD以外にも対応している

ELECOM製なので (?) もっとシンプルなのかと思っていたら色々と対応しています。特にQC3.0に関しては公式で対応していると明言しています。USB PDの規格的にはアウトですが、まあ多分問題ないでしょうたぶん。

単ポート使用時はどちらも同じ仕様だったので2ポート目は割愛。

なお、両ポートともVBus Hotではありません。

 

USB PDの汎用性が高い

USB PDの、というか用意されているPDOを考えると汎用性が高いという話です。

まず

5V=3A

9V=3A

15V=3A

20V=3.25A

これらは65W充電器であればPDP Rating上必須なので対応していないとおかしい。当然、対応しています。これとは別にOptional Voltageとして12Vに対応しています。12Vは現在のPD 3.0ではOptional Voltageの名の通り必須ではないものの、PD 2.0時代では普通に採用されていた電圧なので、ちょい古めの機器筆頭に欲しがるヤツが稀にいます。PD 3.0では受電側が12Vしか欲しがらない場合は仕様違反なので最近は滅多にありません。滅多にないだけであることにはあるらしい。しかしPD 2.0時代の機器はんなこた知らん状態なので、12Vが無い→正常に充電されないの詰みパターンがありました、体験談。とにかく何が言いたいかというと、12Vはあってくれた方が安心感があるので君が居てくれて嬉しいよという話です。

また、やや地味な充電器ながらPPSにも対応しています。3.3V-21V 3.25Aの出力に対応しています。

 

単ポート3Aケーブル使用時

Apple製3Aケーブル使用時です。

 

しっかりと3Aに制限されます。

 

複ポート45Wポート使用時

見出しが分かりにくくて申し訳ないのですが、EC-AC4365BKには 20/65Wポートと 45/65Wポートの2つがあります。

これらのポートを両方埋めた状態で、まずは45WポートをCT-3で調査してみたよの見出しです。

実は面倒になったのでPDOだけ。

45Wポートを謳っているだけあって、45Wまで制限されています。ちなみに、65W時点でPPSに5Aが存在しないため、45Wになると3Aケーブルでも5Aケーブルでも同じ結果が返ってきます。

 

複ポート20Wポート使用時

20Wポートなだけあって20Wまで制限されています。PPSは

3.3V-5.9V 3A

3.3V-11V 2.2A

の2つあります。電圧に振るか電流に振るかを選べるようですが、実際どっちを機器側が選ぶのかは試していないのでわからない。

 

ポートごとの仕様

単一ポートのみの場合は両ポートとも65Wが最大で、どちらを使っても同じです。

両ポート使用時は機器側の要求にフレキシブルに対応することはなく、最大値はそれぞれ20Wと45Wで固定です。これは片ポートが15Wを欲していようが、60Wを欲していようが、USB BCで給電されていようが同じです。ポート記載の最大値以上の電力は出ません。例えば、60W必要なPCと、5Wで充電したい機器を同時使用した場合、PC側はどんなに頑張っても45Wまでしか給電されない点には注意が必要です。

尚、片方のポート使用時にもう片方のポートを抜き差しするとPDOが通知され直されるようで、この際に一度給電が停止します。

 

外装表記

読む気が失せますが、要するに

単ポート時のPD, PPS, QCの出力

複ポート時のそれぞれのポートごとのPD, PPS, QCの出力

が書いてあります。

この面ではありませんが、菱形PSEマークがプリントされています。

 

総評

Anker Nano II 65W以上におすすめしたい1品です。

最大出力65W、2ポートUSB PD、小型かつスイングプラグ、PPS対応等活躍の幅の広い充電器です。このサイズ感で2ポート搭載、かつAmazonではAnker Nano II 65Wよりも安く販売されていることが多く、コストパフォーマンスにも優れています。

本体デザインもマットデザインで落ち着いており、傷も目立ちにくいため家でも持ち出しでも気軽に使える、そんな1台です。

ノートPCとの併用にはあまり向きませんが、PC側が45W以下の省電力PCである場合やタブレットスマホの組み合わせ、iPhoneApple Watchの組み合わせなど、使い道は多いです。

主がこれ使えるなと思った組み合わせは

ノートPC(45W)+スマホ(20W)ちょい急速充電

タブレット(45W)+スマホ(同上)

スマホ(45W)+Apple Watch(20W)

フルスピードで充電することに拘らなければ、スマホを20Wポート側に使うこともできますし、スマホApple Watchのような組み合わせであれば両者の必要電力をほとんどの場合満たすことができます。

とにかく言いたいこととしては、出先でも家でも使い勝手がよく、尚且つコストパフォーマンスにも優れる充電器です。この充電器は期待以上の完成度でした。

ELECOMはQC3,0対応とか宣伝する暇あったら、GaN採用で小型であることをもっと推したほうが良いと思う。Anker Nano II 65Wに十分対抗できるポテンシャルを持っていると主は思いますよ。実際、Anker Nano II 65Wよりも満足度が高いですし、GaN採用で小型とか言っておきながらコレよりデカい充電器は山ほどあるので。