12.9ってもう13で良いですよね
経緯
手持ちの機器の更新
筆者は第4世代11インチiPad Proを2年ちょっと使っていました。
全くと言っていいほど問題が無かったのですが、バッテリー持ちが悪くなってきたことと、Apple Care+が切れたことが気になり始めた。
また、精密機器なので2年超えていてかつ保証切れというのは精神衛生上よろしくないです。
というのは理由の一つに過ぎないので、その他の理由もポツポツ書いていきます。
買ったのはM1 iPad Pro

第5世代12.9インチiPad Proを購入。
構成は スペースグレイ / 128GB / Wi-Fi + Cellular という、Cellular以外は底辺のケチモデルです。
新品では基本的に手に入らないので、Apple整備品です。
Apple製備品は何らかの理由でAppleに返品をされた機器を、外装とバッテリーを新品にした上で再販しているものです。基本的には新品に匹敵する状態の良さで、新品と同様の保証が1年付きます。Apple Care+にも加入可能ですが、23,800円は高すぎなので今回はつけませんでした。割と手厚いとはいえ、本体価格の17%はやりすぎでしょう。
iPadOS 26への期待を込めて
今年秋に配信されるであろうiPadOS 26ですが、UIがmacOSにやや寄り、macOSライクなマウス操作やメニューバーの表示、表示可能なウィンドウ数が増える等の変更があるようです。
これを最大限活用するには大画面の方が良く、かつOLEDではダメです。画面を広々使うことができ、焼きつきを気にする必要のない12.9インチミニLEDディスプレイはiPadOS 26において適任といえます。
また、iPadOS 26では電話アプリが搭載されるようです。噂によると相変わらずiPadに挿入されたSIMでの音声通話等はできないようですが、ワンチャンあるかもしれないのでCellularにしてみました。ワンチャン無かったとしても普通に外で使いやすいタブレットは欲しかったので、実用性向上という意味で良いでしょう。
世代が下がる機器更新
タイトルの通りですが、筆者が使用していたのはM2のiPad Proで、今回購入したのはM1です。
整備品なので在庫が安定せず、たまたま在庫があったからM1を買ったというのもあるのですが、購入当時M2の 128GB / Wi-Fi + Cellular モデルも整備品在庫がありました。正直かなり悩んだ上で最終的にM1を購入しています。
という訳で、M2 iPad Proとの差異を比較していきたいと思います。
性能の違い
当然ながらM1とM2という違いがあり、まず悩んだのがここです。
先に書いておくと、世間的な評判ではM1とM2の差はほとんど無いとされています。その上で悩んでいた理由は下記の通りです。
・OSサポート期限に差が出る可能性がある
・Neural Engineの性能向上
・GPUコア数の差
の3点です。
OSサポート期限については、順当に行けばまずM1からサポートが切られ、その次にM2が切られます。筆者は今回購入するiPadを2年は使う予定なので、2年以内に切られてしまうと厳しいです。
アバウトに計算してみたのですが、iPadOS 26のサポート機種はA12 Bionic以上となっています。M1はA14 Bionicファミリーなので、毎年1世代ずつ切られても2年はギリ耐えそうです。また、M1はAシリーズ比で性能が高いほか、M2との性能差の少なさからM2と同時に打ち切りとなるラッキーパターンも十分に考えられるため、2025年に購入しても問題ないと判断しました。
Neural Engineについてですが、毎世代恒例でNeural Engineの性能向上は割と大きいです。筆者としてはAI機能はあまり興味がないのですが、世間的には重要視されているようなので、ある程度は確保した方が良いか?と悩みました。が、最終的にやはり興味がないので捨てました。M1でもM2でもApple Intelligenceには対応していますし。
GPUコア数についてですが、M1では8コアでM2は10コアとなっています。ここが現在使っているiPadからの明確なダウングレードポイントになる訳ですが、これで実用上支障が無いか見当がつきません。最終的に、現行機 (M4とか) から比較すればM1もM2も大した差は無く、M1で動くものはM2で動くし、M1で微妙なものはM2でも微妙だろうと割り切ることにしました。というか、筆者がiPadですることってWeb閲覧とかAmazonで買い物とか、YouTube再生するとかなんですよ。たまにゲームもしますが、飽きてるし設定落とせばiPhone 15 Proでも結構まともに動いているので問題ないでしょう。
今後ミニLED搭載iPadは出ないであろうこと
12.9インチM2 iPad Proが最後のミニLEDディスプレイ搭載機になるであろうこともかなりポイントでした。ただ、ミニLEDディスプレイ自体はM1から改善があったとかは聞いたことがないので、ディスプレイ性能そのものにはM1とM2で差がありません。
整備品ストア上でのカラーバリエーション
M1はスペースグレイしか在庫がないのですが、M2はシルバーがあります。正直シルバーが欲しかったですが、Smart Keyboard Folioも黒系なので、今回は黒系で揃えてみようかなと無理矢理納得。
後述しますが、割とこの選択は正しかったといえます。
一応断っておくと、M1 iPad Pro自体には本来シルバーは存在します。ただ、整備品には128GB / Wi-Fi + Cellular のシルバーが出てきません。
Apple Pencilのホバー機能
Apple Pencil自体ほぼほぼ使わないのですが、たまに使うと便利なので一応持っています。
イラスト以外の用途でも、事前にポイントする位置がわかるというのは意外と便利なのでこちらもかなり悩んだのですが、繊細な操作が求められる用途はSurface Proに投げれば良いのでここは諦めました。
通信機能
かなり地味ですが、M1とM2で通信機能にそれぞれ違いがあります。
まずWi-Fiは前者がWi-Fi 6で後者がWi-Fi 6E、Bluetoothは前者が5.0で後者が5.3です。この差を詰める必要性が筆者の環境にはないので、スルー。
また、モバイル通信機能にも差があり、M1はGSM/EDGEが使えてM2は5G対応バンドが広いです。が、こちらは日本で使用する上では全くと言って良い程関係が無いので無視。
以上がM1とM2の主な違いです。細かいところを言うと、本体背面の刻印がM1は「iPad」で、M2は「iPad Pro」になっており、個人的にはM1のタイプのほうが好きです。

どうでも良い話は置いといて、128GB / Wi-Fi + Cellular で条件を揃えた場合、購入時点でM1が141,800円、M2が166,800円です。以上の違いを考慮したとき、25,000円の差額を払うには及ばないと考え、丸1日悩んだ末にM1にしました。
M4 iPad Proの酷さ
当然ながら、順当に行けばM4 iPad Proを購入するはずでした。一時期購入を検討していましたが、すぐに没案にしました。
M4 iPad Proは、将来のiPad Airのあるべき姿であり、iPad Proではありません。コイツがProを名乗れるのはタンデムOLEDと価格くらいじゃないですかね。
性能は向上している
9コアCPUや10コアCPU、M2の100GB/sから向上した120MB/sのメモリ帯域幅、ハードウェアレイトレーシング対応等、性能は大きく向上しています。それこそ、M1とM2の差などどうでも良いレベルと思われます。強いて言えば低容量モデルでのCPUの内訳が3P6Eでパフォーマンスコアが削られているのが気になります。また、メモリは標準で8GB、SSD容量が1TB以上で16GBという点も変化なしです。
と、やや気になる箇所はあるものの、重箱の隅程度の話なので性能面は純粋に評価点です。
チマチマ削られている機能がある
問題はここです。Apple的にM2までがオーバースペックだと感じたのか、薄型化のために削ったのかは分かりませんが、M2はおろかM1比で劣化している機能がチラホラあります。
M1とM2→M4で削られた機能はこちら。
・10MP超広角カメラ→なし
・5つのマイク→4つのマイク
・Smart Keyboard Folio対応→非対応
・nano-SIMスロット (eSIM対応)→なし (eSIMのみ)
・第2世代Apple Pencil / Apple Pencil (USB-C)→Apple Pencil Pro / Apple Pencil (USB-C)
・128GBモデル→なし
最後の2つに関しては世代が上がったためと納得できますが、その他については基本的にただの弱体化です。使う/使わないはともかくとして、今までのモデルについていた機能が無いというのは気分的にあまり良くありません。こんな、水に沈めたら気泡の出てきそうな中身のないiPadが、Proを名乗ってよいのでしょうか。(社員が持ってきた試作機を水に沈めた逸話はAppleの話ではないようですが。)
筆者的には超広角カメラの削減とSmart Keyboard Folio非対応、nano-SIMスロット削減が致命的です。この辺は削減した意味がわからない。
M4だと今使用している第2世代Apple Pencilの買い替えが発生しますが、M1への買い替えであればそのまま使えるので、この点でもデメリットとなっています。
一応断っておくと、M4 iPad ProはタンデムOLEDを採用しており、その品質はなかなか高いようです。特に、11インチでもHDR映像を視聴できるという点や、SDR輝度の向上等、評価できる箇所も多々あります。
ただ、筆者はタブレットへのOLED採用は反対です。理由はミニLEDで十分だからです。ストレージ容量が256GB〜になったとはいえ、タンデムOLEDを採用した結果が、所々ケチったクセに200ドル値上がりです。というか、容量が256GB〜というのもラインナップが減ったという点で製造コスト削減とも取れるので、価格上昇の言い訳にはやや苦しいと感じます。
SDR輝度の上昇や、OLEDの割に高いピーク輝度等品質が高いことは良いと思いますが、その程度の恩恵しかないのであればミニLEDで十分です。少なくとも、+200ドルの価値はないです。
また、長期的な観察が必要ですが、OLEDは焼き付きリスクがあります。最近のOLEDは焼き付きが減っている傾向にはあるようですが、スマホよりも長時間同じコンテンツを表示する可能性があるタブレットでの採用はちょっと納得がいきません。ただ、こればかりは長期的なデータが必要なので、2年くらい泳がせてから判断するのが妥当です。ので、しばらくタンデムOLEDの実力を注視して、問題なさそうであれば検討しても良いかなという感じです。
逆に改善した箇所
性能向上、Nano-textureディスプレイ選択可能モデルの登場、薄型化、AV1ハードウェアデコーダー搭載とかですかね。
11インチですら、256GB / Wi-Fi + Cellular で204,800円です。今回購入した12.9インチiPad Pro比で63,000円の価格差があり、これを買うくらいなら差額+ちょい足しでiPad miniでも買った方が良いお金の使い方だと思いました。
起動前にやったこと
届きました。
ちなみに中古ショップでは整備品の箱は買取時に欠品扱いにされることがあるので、邪魔であれば捨てても良いかもしれません。
ケースと保護フィルムを買って付けた
まずケース。
ケースはAmazonで売っている安物で、その中でも全面を保護できるタイプのものを購入。今までのiPadではApple Pencil収納部分が切り取られたケースを使用していたことがあったのですが、見事そこに物がぶつかって凹んだことがあったので、Apple Pencil充電部が切り開かれているケースは普段使い用のケースとして認めていません。
次に、Smart Keyboard Folioを購入。
今まで使用していたiPad Pro 11インチでもSmart Keyboard Folioは使用していたのですが、日本語配列なのが微妙だったので、今回はUS配列を狙うことにしました。が、これがほとんど流通しておらず、3万円ほどの新品くらいしか入手手段が無いんですよね。
どうしようか悩んでいたところ、たまたま寄ったPCショップで中古で購入できました。少々ボロいですが、5,000円なので許容できます。
Smart Keyboard Folioは黒系のカラーなので、今回購入したiPad Proにはなかなか合っています。また、iPad本体もカメラバンプやディスプレイ周りも黒なので、そういった意味でも統一感があり、なかなか良いです。
ちなみに、第3世代以前の12.9インチiPad Pro用のSmart Keyboard Folioは購入してはいけません。カメラの形状が変わっており物理的な互換性が無いためです。
そして、保護フィルムを購入。
アンチグレアのガラスフィルムにしました。映り込みを減らしたいというのと、指滑りがアンチグレアの方が多少良いので。あとPencilの書き心地も多少良くなりそう。
最後にカメラバンプのフィルムの貼り付け。
これは11インチiPad Pro用に購入した際に2枚入っており、こんなもの割れることも貼りかえることも無いので1枚余っていました。カメラバンプの大きさは11インチでも12インチでも同じなので、そのまま流用しました。
SIMを挿した
今回Cellularを購入しているのは、モバイル通信をするためです。ということでpovo 2.0のSIMをSurface Proから抜き取り、挿入。
何も設定しなくても繋がるという点が良いです。あと、SurfaceにpovoのSIMを挿していると、トッピングがSurfaceだけで完結しないんですよ。iPadであればiPhone向けのアプリをエミュレートできるので、iPadだけで通信が完結します。
アップデートの確認
初期設定前の段階でiPadに接続し、ソフトウェアアップデートが無いか確認しました。
筆者はOTAをあまり信用しておらず、あと時間がかかるという点でOTAが嫌いなんですよね。アップデートがあればMac経由で無理やりアップデートしてから使おうと思ったのですが、出荷時点で最新の状態でした。
ちなみに、Macに接続したことにより勝手にアクティベーションも完了します。
使ってみて
初期設定とかはどうでも良いと思うのでスルー。
ミニLEDディスプレイは良い
ほとんどこれのために12.9インチ選んでいるので、ここが残念品質だったらどうしようかと思っていました。
M2 Pro MacBook Proと同じく、ディスプレイ品質は高いです。ハロもほとんど目立たず、FALDの制御も上手い方だと感じます。
唯一にして最大の弱点は、ソフトウェアがHDRに対してやる気がないことです。macOSもそうなんですが、HDRプレビューできるソフトウェアが少なすぎます。ハードは割と良いのですから、ソフトウェアをそろそろ追いつかせるべきです。
iPadOSではHDR再生できるソフトウェアが限られています。macOSではGoogle Chromeで再生するという荒業でローカルのHDR動画をHDRで再生できるのですが、iPadだと、純正の写真アプリくらいしかHDRで再生しないので、折角のHDRディスプレイを生かすことができる場面が限られています。
その他、11インチiPad Proでは満たしていなかったQHD解像度を12.9インチでは満たしているという点も、評価ポイントです。
Apple Pencilのホバーは欲しかった
悩んで要らないと判断したApple Pencilのホバー機能ですが、ある時代を知っていると不便に感じてしまいます。
12.9インチはデカい
当たり前の話なんですが、デカいですね。
筆者は大きい端末にあまり魅力を感じていないので、タブレットでこのサイズはもう買わないなと思いました。
まず、このサイズ感だとSurface Proとの差がほぼなく、であればできることの多いSurface Proを持ち出すという判断になります。
で、画面がデカすぎて正直操作もしにくく、端末と目との距離も中途半端な感じで、筆者には合わないと感じました。
この点が大きなデメリットとなっており、実はまだ持っている11インチiPad Proを未だにメインに使っています。
発熱が大きい
これも後悔しているポイントの一つで、M2比でやや発熱が目立ちます。
M2は発熱が少なく、であれば世間的な評判で「大して変わらない」と言われていたM1でも問題ないだろうとまったく気にしていなかったというか忘れていたこの要素。
M2でまったく発熱しなかった用途で使ってるだけでも露骨に発熱します。M1とM2で大して変わらないとか言ってる人たちは両方使ってから書いてほしいですね。
M2比で明らかに性能が悪い
これが今回最も致命的だった部分。
色んなユーザーやレビュアーから絶賛されているM1 iPad Pro。
その中にはM2との性能差の無さをアピールする人もいますが、筆者はそうは思いませんでした。
まず、普段使いでフレームスキップが発生します。ちょっとしたアプリの起動する等の動作でも一瞬カクつくことがあり、これはM2ではほとんど観測されなかったことです。
そして、ゲームではM2比で明らかに処理落ちの頻度が高いです。筆者はバンドリとかのリズムゲームをプレイするのですが、M2だと3か月に1回とかで発生するフレームスキップが、M1ではほぼ毎日発生します。
もちろん設定は同じです。
M2の方が良かったのか
間違いなく "Yes" です。
性能、機能を見たときに明らかに筆者に合っているのはM2です。
ただ、価格差を考慮し、M1とM2の経年を考慮したとき、それでもM2であるべきかはやや難しいです。M1もM2も発売から年月が経ち旬は過ぎつつありますし、何より筆者自身が12.9インチという大きさに不満を持っており、これはM2でも変わらず不満であるであろう要素です。
結果としては、どちらを選んでも後悔はしていたと思うので、M1でお金が少し浮いたと前向きに考えることにします。
総評
購入1週間の印象が微妙だった端末って、基本的に長く使わないんですよね。
実際今回購入したiPadは2年使うつもりで購入していましたが、既に買い替えを検討しています。
まず画面サイズが不満すぎてLenovoのLegion Tab Gen3の購入を検討し始めました。ただ、これを買った瞬間おそらくiPad Pro 12.9は使わなくなるので、であれば11インチM5 iPad Proを待ってそちらを購入し、M1 iPad Pro 12.9は処分したほうが最終的に金銭的にも気分的にも良いのではないかと考えました。
M5 iPad Proは早ければ今年秋にも出そうなので、よほどの駄作でない限り発売され次第乗り換えようかと思っています。おそらくタンデムOLEDを採用してくる等この記事に書いたM4 iPad Proへの不満点はそのまま乗っかってくる可能性が高いですが、仕方ないですかね。
という訳で、筆者からの評価は「不満」の一言です。普段使いには基本的には問題ない性能を有していますし、筆者みたいなフレームスキップを許さない人間とかでない限りは十分かつ高コスパなiPadだと思います。ただ、ゲーム用途で買うのであれば、M1はやめた方が良いです。