roricaの殴り書き板。

メモ用紙みたいな

ELECOMの小型スティックSSDを買ってみた。

9月なのに暑い。

 

 

経緯

前から小型SSDは気になっていました。外出の度にPCと一緒にM.2の外付けSSDを持ち出したり、カバンにUSBメモリを忍ばせていたりとしていました。しかしこれらには問題があり、M.2 SSDはUSBケーブルが必須で、HDD程ではないけどデカい。USBメモリは容量が小さい上に書き込みが遅い。

これらの問題をまとめて解決してくれると主が信じていた存在が所謂小型SSDで、USBメモリみたいな形のSSDです。小型な上にUSBメモリのようにケーブルが必要なく、そして転送速度が速いという両者の良いところを取ったような存在です。小型なのでiPadにぶっ挿しても邪魔にならないので、WindowsiPadの橋渡しも期待できそう、あとiPhoneがType-Cになったらそれも。

 

何故今なのか

それなり気になってたのに何故今の今まで買っていなかったかというと、M.2 SSDのが安かったからです。SSDはこのブログでもたびたび取り上げているように絶賛価格が暴落中で、スティックSSDよりも高性能なNVMe SSDが安価に手に入ってしまうという現実がありました。

先日、Amazonが季節なんたらセールをしていて、気になっていたスティックSSDがいい感じの価格まで落ちたのでこの機会に買ってしまおうと考えた訳です。

 

買ったやつ

ELECOM ESD-EMA1000GBKです。これの1TB版を2台購入。最初から2TB買えよっですって?1TBのが容量あたりが安かった。蛇足ですが2TB版は最近発売されたばかりの模様。

USB 10Gbpsで読込500MB/s、アルミ筐体を謳っています。評判は読みあさった感じだとなかなか良い。キャップレスで他社製スティックSSDよりも小型なので出先とかでも使いやすそうというのが購入時の印象です。

 

開封

2日程で届いたので開封

パッケージと内容物はかなり簡素で、箱と本体だけです。

本体は小型でシンプルです。例えば妙にゴツかったり、ケーブルが必要だったりする他社製品が多い中、外見だけならUSBメモリとほぼ変わりません。キャップレスなのも評価が高いです。

 

上からSATA 2.5インチSSD、M.2 SATA SSDとの比較。かなり小型です。

2枚目はUSBメモリとの比較、どちらかというと外見はこちらのほうが近い。

 

PCに挿してみる

初期出荷時点ではNTFSでフォーマットされているようです。

パーティション形式はMBR

後に、iPadでも使いたいという観点からexFATにフォーマットしなおしています。あとあまり意味はないけどGPTにしています。

CDIでも情報が読めるというか、読める情報がかなり多いです。SamsungとかだとS.M.A.R.Tから取れる情報が少ないので、それと比べるとかなり多い。

このSSDは内部的にはSATAなようで、SATA 6Gb/sをUSB 10Gbpsに変換しているようです。UASP対応。ただ、SATA 6Gb/sとUSB 5Gbpsを比べた時に速度の差があまりないので、USB 10Gbpsポートに拘らずに5Gbpsポートに挿してもあまり変わらなそう。

殻割りして中身見たかったけど流石にもったいなくてできなかった。このブログで扱っている物は自腹で買ってます。

 

ベンチ回す

ベンチはInspiron 14 7420 2-in-1のType-C端子 (USB 10Gbps) で行います。

なかなか速い。ESD-EMAのライバルがUSBメモリとかならもはや敵ですらないです。ただSSDを謳っているのでSSDとして勝負してもらうとして、それでもSATA SSDとかなり張り合える水準です。下手な2.5インチSSDとケースの組み合わせより速いです。公称値のRead 500MB/sは軽く超えていて印象も良い。ランダムも十分です。大容量USBメモリ、ポータブルHDDを完全に過去の物にしてしまう1台です。

このベンチで分からないのは長期的な性能です。例えば400GBくらいのデータを押し付けたとしたら結果がまた変わってくるかもしれない。小型SSDでそういう用途で使う場面があるかと問われると微妙なので特に調査もしないし気にもしてません。

ベンチマーク中は流石に発熱しますが、ちょっと熱いかな?で握れる程度の発熱です。アルミ筐体なので放熱性もさほど問題はないでしょう。

 

気になるところ

これはESD-EMAに限らず、スティックSSDとかポータブルSSD全般に言えることですが、素性がわからないのが地味に怖いところです。例えば この記事 で取り上げたみたいに安いコントローラと素性のわからないNANDが組み合わさっている可能性もあります。逆に良いパーツが採用されている可能性もあります。今のところ相性不良とかは出くわしてないですし悪い評判も聞かないので気にしないで使うことにします。ただQLCなのかTLCなのかくらいは知りたい。

その他、当初は短所だと思っていた点としてType-C端子でないことがあります。しかしStandard-AからであればType-Cに変換しても問題ないですし、Type-C端子だとiPadとかで使うときにケースと干渉しやすい (度々やられてる) のでこれはこれでアリかなと思った。Standard-Aもまだまだ現役ですね。

 

総評

USBメモリ、ポータブルHDD、ポータブル2.5インチSSDをまとめて過去の物にし得る、そんな1台です。容量単価でもかなり健闘していますし、速度とコンパクトさ、耐衝撃性を考えるとスティックSSDに行き着くと思います。特にセールで安くなっているタイミングならHDDは敵じゃあないでしょう。OSインストール用のUSBメモリ、2TBを超える大容量SSDとなってくると小型SSDではカバーできない領域になってきますが、そうでない場合はもうこれで良いなと思える、そんなSSDでした。

他方、やはりデータを預けるという観点から素性のわからない中身はやや気になります。主は基本的にバックアップはとる人間ですが、持ち運びで使う以上はやはりESD-EMAの1本になる場面は出てきます。買ったばかりなので、とりあえずはELECOMとレビューを信じます。保証切れたら殻割してみたいです。それか誰かやってください (他力本願)。